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♯52 兄弟
2007-01-10 Wed 20:52
・・・マコトの脳裏には・・・迷いもあった。
仲間を傷つけるのが・・・正しいことなのかと。
しかし、今は、この孤独から抜け出したかった。・・・悲しさにうもれたココロを、光で染めたかった。

「じゃぁ、決まりね。ちょっと待ってなさい。ここで待ってるのよ!」
ミルフェアはそう言うと・・・どこかに行ってしまった。
・・・今から逃げても・・・遅くはない。
今なら、考えを改めなおすチャンスだ。
しかしマコトは・・・どうしたらいいか分からずに、黙って待つままだった。


・・・

「ミルフェアよ・・・お前が最後のシモベだと言ったはずだ」
デビフェアの声。
「・・・それは承知です。だからこそ・・・」
「敵に味方するのが、正しいというのか?!」
ミルフェアの言葉を消すかのように・・・デビフェアが叫ぶ。
「落ち着いてください。プラフェアの時に分かったのですが、相手は仲間がいないとなんにもできません。・・・そこで私は、1人を味方につけて、先に8人をやっつける作戦を立てたのです。1人倒して8人で責められるより、1人味方につけて、8人やっつけたほうが効果的だと思いませんか?・・・1人でも仲間がこちらにつけば、相手は何も攻撃できないでしょう?そして、その1人を、役目を果たしたら、ぼろぞーきんのように捨てて殺せばいいのです。・・・完璧だと思うのですが」
ミルフェアは、うぜーというように答える。
「・・・その作戦に・・・期待していいのだな?」
「はい。確実に成功させて見せます」
ミルフェアは、自信に溢れた顔で答える。
「・・・下がれ」
デビフェアは、ミルフェアを解放した。

「・・・あ~も~・・・デビフェアとかいってうざいんだから・・・ちゃんとやりますよ。やりゃいいんでしょ?!」
やっぱりミルフェアの性格はハナミ似だ。
「・・・まぁ、今回は、おもしろい事件にありつけそうだし・・・ストレス発散になるってのは確かだしね」
ミルフェアは、マコトのもとへ向かっていた。


・・・そのころ

「マコトのヤツ・・・1人になりたい、だなんて、アイツらしくねーな」
リョウタは、マコト失踪の理由がイマイチつかめない。
「・・・お兄ちゃん・・・どこにいるの?・・・」
ユウはふらふらとした足取りで・・・みんなの後ろを歩く。
「大丈夫よ、ユウ。マコトは近くにいるわ」
カエデがユウに声を掛ける。
「お兄ちゃん・・・お兄ちゃん・・・」
ユウはさっきからそれの繰り返し。

「・・・ダメよ。励ましても、同じことの繰り返し」
カエデがみんなに小声で言う。
「やっぱり、兄弟が離れるのって寂しいものなのかしら」
ハナミが言った。
「どこに行ったか分かんないってのがね・・・」
アキトが腕を組んで言う。

・・・そして少しでも目を離せば、ユウと10,20mくらいの差ができる。

「・・・あれで先に進めるの?」
ユウのほうを見ながら・・・アミがみんなに聞いた。
「ムリ・・・だろうな・・・」
アキトが言う。
「ここらへんで休む?」
ハナミが言う。
「そうするか」
リョウタが座り込む。
「ユウ、休みましょ」
カエデがユウのもとへ近寄る。

「・・・僕・・・お兄ちゃんのとこ・・・いく」
ユウはふらふらと1人で歩き出した。
「あ、ユウ!」
リョウタがユウの手をつかむ。
「・・・離してよ・・・お兄ちゃんのところ、いくんだ」
「ユウ!、マコトのことが気になるのは分かるけど・・・お前まで迷子になったらどうすんだ!」
リョウタが叫んだ。
「何が分かるの?・・・お兄ちゃんのことが心配なんだ。お兄ちゃんが死んだりしたら・・・僕・・・」
ユウの目から・・・次第に涙がこぼれる。
「ユウ・・・」
リョウタがつかんでいた手を離す。
「・・・とりあえず座ったらどうだ?」
シュウが声を掛ける。
「・・・」
ユウは黙って座り込んだ。

・・・

あんなに照り付けていた太陽が落ち・・・月が輝きだした。

「・・・フェアッチ使えないのか?」
リョウタが言う。

ブーブーブーブ・・・

「・・・使えねぇジャン!役立たず!!」
リョウタが地面を蹴る。
「リョウタはん!説明聞いとらへんやろ?!・・・通信は、相手も通信ONにせんといけへんさかい!マコトはんがOFFにしてるんですわ」
フェロが呆れたように説明する。
「マコト・・・それだけ悩んでるのね」
カエデが心配そうに言う。
「本当に・・・ごめんなさいっ。僕が余計なこと言ったから・・・」
ケンが頭を下げる。
「・・・オレたちに言ってもしょうがないだろ。・・・原因より、竹松を見つけるのが先だ」
シュウがそれを流す。
「そうね・・・」
ハナミが言う。
「もう寝ないか?明日、明るくなったら探そうよ」
アキトが提案する。
「えぇ・・・寝ましょ」
カエデが言うと・・・みんなが寝る体勢にはいった。

・・・深夜

「お兄ちゃん・・・」
ユウは起き上がる。
「どこ・・・いくの?」
フェムが聞く。
「・・・ちょっと・・・」
ユウはどこかに行ってしまった。

「・・・どうして・・・どうしてお兄ちゃん、どこか行ったの?・・・」
ユウは地面を見ながら・・・どこかにいるマコトに問う。
「僕が悪いのかなぁ?・・・お兄ちゃん、もっといい子になるよ。お兄ちゃん・・・」
ユウは目に涙をにじませる。
「お前のせいじゃねぇんじゃねぇの?」
後ろから・・・聞き覚えのある声。

「隣いいか?」
シュウが隣に座る。
「・・・お兄ちゃんに会いたい。なんでどこか行っちゃのか聞かないと・・・納得いかないよ」
ユウは手で涙だらけの顔を隠す。
「あの・・・過保護な竹松が、お前のことを悪く見るってことはねぇと思うけど。・・・お前がメカデントに連れて行かれたとき・・・アイツは狂いまくってお前を探した。それはお前が好き?だからなんだろ。・・・次はお前が、アイツを探してやんなきゃいけねぇんじゃねぇの?・・・ムリして死なない程度に」
「・・・うん」
シュウの言葉に・・・ユウはそっとうなずく。
「・・・ごめんなさい。・・・なんか、迷惑だよね」
ユウが涙でいっぱいの目で誤る。
「なんで誤るんだよ」
シュウはそう言うと、ハーモニカをひきだした。

「・・・お兄ちゃん・・・」
ユウはそう言いながら・・・眠ってしまった。
「おい、コイツおぶって、みんなんとこ行けってのかよ」
※はい。そうです。
「・・・」
シュウは、ユウを起こさないように・・・そっとおぶった。
「シュウ~!なんでユウはおんぶして、僕は1回もおんぶしてくれないのさ~!」
フェナが登場!
「うるさい。お前は飛べるだろ」
「ちょっと!未来のベスト俳優になんてこと言うの!」
「うぅ~ん・・・」
ユウがうなりはじめた。
「お前のせいだからな」
シュウが言った。
「そんなぁ~」
フェナは肩を落とす。

「・・・何日ぶりだろーな、人をおぶったの」
シュウはユウを木にもたれかからせて・・・その場を後にした。

・・・次の日

「寝た寝た~!」
リョウタが起きてくる。
「・・・」
ユウがリョウタの服を引っ張る。
「なんだ?」
リョウタがユウを見る。
「ごめんなさい・・・昨日、ひどいこと言っちゃって・・・」
ユウが誤りだした。
「あ?・・・・いーのいーの!オレはそういうの、寝たら忘れるタチだし」
リョウタが微笑んで言った。

「フフフ・・・」
どこからか・・・声がする。
「誰だ?!」
アキトが辺りを見回す。
「・・・私よ・・・ミルフェア」
ミルフェアが現れた!

「まさか・・・最後のハチシモベね?!」
カエデが聞く。
「そうよ?」
ミルフェアが答えた。
「ぶったおしてやる!!」
リョウタが前へ出た。

「・・・これでも・・・同じことが言えるかしら?」
ミルフェアが何か、合図をする。

ザッザッ・・・

・・・木をのぼる音。

「・・・!」
みんなが硬直した。
・・・リョウタが声を漏らした。


「マ・・・コト?」
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