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♯43 まっすぐ
2006-12-30 Sat 18:31
・・・ハナミは、黙って立ち尽くす。
自分は、どうするべきなのか。正しい選択はなんなのか。
そればかりが、頭によぎった。


・・・そのころ


「フェン!大変だ!マコトが・・・」
フェアがやってくる。
「知ってるわ」
「それで、ハナミはんは?」
フェロが聞いた。
「それが・・・繋ぎの谷へいくって・・・」
フェンがおそるおそる言った。
「繋ぎの谷?!」
みんなが驚く。
「じゃぁ、ハナミだけもとの世界へ?」
フェナが身を乗り出す。
「たぶん・・・」
フェンが言った。
「妖精だけじゃ、なにもできまへんで!」
フェロが、みんなの心配な気持ちに追い討ちをかける。
「・・・あたし・・・ハナミをさがすわ!!」
フェンが飛んでいってしまった!
「フェン!」
フェアが言うが・・・届かない。


・・・そのころ

『フーミンじゃ!』
シュウのパソコンに映っているのは・・・フーミンとハーミン。
「どうするんだよ!ここからだしてくれよ!」
『できん!』
リョウタの言葉に、あっさり言い返すハーミン。
「ならでてくんな!!」
リョウタは最後の足掻きか?
『それより、ハナミとか言う子が、繋ぎの谷へいったという速報が・・・』
「えぇえええぇぇえええ??!?!?!」
フーミンの言葉に、みんなが圧倒される。

「こんなことになるとは分かっていたけど・・・まさか・・・人間界にかえるなんて・・・」
アキトが肩を落とす。
『でも、繋ぎの谷からは、人間界へかえれない!』
「なんでだ?!」
マコトが聞いた。
『時空のゆがみじゃ』
ハーミンが言った。
「お願い・・・助けに来て」
アミはただただ祈るばかり。
「ハナミ・・・」
カエデはハナミの心境が理解できない。

「そうだ!ヒカリが何者かに洗脳されて・・・」
リョウタが思い出す。
「そうだった!なんか、助けてって・・・」
アキトが続ける。
『そうか・・・まぁ、それは後で詳しくじゃ。それじゃぁの!』
通信は途絶えた。


みんなが、場の重々しい空気を理解した。
ハナミがいたら・・・ワガママで、この空気が軽くなるんだろうな・・・と考えながら。


・・・繋ぎの谷前

「・・・みんな・・・どうしてるのかしら・・・」
ハナミが涙をふき・・・周りを見回す。
「どうしよう・・・あたし・・・どうしたらいいの・・・?」
ハナミは、さっきからその言葉の繰り返し。
そのとき・・・


あなたを救ってくれたのは・・・誰・・・?

どこからか・・・声がする。

「あたしを・・・救った人・・・?」
ハナミは考える。

あたしが迷子になったとき・・・あとを押してくれたのは、フェン。
弱音はいたとき、隣にいたのは?
涙を見せたとき、周りにいたのは?
この世界にくるのを決意したのは・・・誰がいたから?

そう。あたし1人じゃ・・・すべてができていなかった。

「周りの・・・みんなのおかげで・・・あたし・・・」
ハナミは答えを出す。


なら・・・分かるはず。自分はどうするべき?・・・誰のために、今、自分は尽くすべき?

「誰のために・・・」
ハナミは再び考える。

助けてもらったのは・・・周りみんな。
じゃぁ自分は?・・・自分は誰かのために尽くしたことはあった?
今度は、あたしが助ける番なんじゃないの?
出来る限りを・・・やんなきゃいけないんじゃ・・・

「みんなのために・・・尽くさなきゃいけない」
ハナミがそっとつぶやく。

「そうだよハナミ」
フェンが出てきた。
「フェン?!」
ハナミが驚く。
「考えられたじゃん♪それでこそハナミだよ」
「うん。・・・あたし・・・人間界に帰るなんて間違ってた。みんなが消えたかなんて分からないから・・・だからこそさがさなきゃいけないのね。みんなのために、尽くさなきゃいけないのね・・・」
ハナミが自分に言い聞かせるように言う。
「あたし・・・やるわ!やってやるわ!!」
ハナミがまっすぐ前を見て言った。
「ハナミ!いきましょう!」
フェンが言う。
「うん!羽を大きくして、とんでさがそ~う!」
ハナミはフェアッチを掲げた。


・・・助けてもらう人がいるから・・・尽くす人がいる。

ハナミはそれを知り・・・まっすぐ事実に向かい合う。


大きな空を・・・とびたちながら。
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