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♯42 後悔
2006-12-29 Fri 23:09
ギラギラした太陽が・・・ハナミを照り付けさせた。

「ハナミ・・・」
フェンが声をかける。
「・・・」
ハナミは黙ったまま。

・・・みんなが生きている保証もなく、探すあてもなければ・・・

・・・自分のワガママを、聞いてくれる仲間がいない。
正しくは、自分の背中を押してくれる人がいない、といったほうがいいだろうか。

それに・・・ハナミの中に、弱さが忍び込んでいた。

みんな消えたんだから、自分だけ・・・人間界に帰って報告すればいい。それが1番だ・・・繋ぎの谷へいけば・・・と。

「・・・」
ハナミの中に、雑音が流れる。
「ハナミ?・・・どこいくの?」
フェンが声をかける。
「・・・繋ぎの谷よ」
ハナミがかすかに言った。
「いって・・・どうするの?」
「どうするって・・・みんなの両親に言わなきゃ・・・消えちゃいました・・・って」
ハナミはそういうと・・・歩き出した。
「ちょっと・・・ハナミ~・・・おかしいよ。まだ探してもいないのに・・・」
「みんなドカンするより、1人でも残ったほうがいいのよ!」
ハナミががむしゃらに叫んだ。
「ハナミ・・・ハナミは・・・そんな人だったのね!」
フェンが想わぬことを口にする。
「自分が今、どうすべきか・・・正しい道を考えてよ!」
フェンが叫ぶ。
「正しい道って・・・それが分かってれば苦労しないわ!」
ハナミも言い返す。
「ハナミ・・・もう好きにして!!」
フェンはどこかにいってしまった・・・。
「なによ・・・勝手にするわよ」
ハナミは・・・今度こそ1人になった。


・・・そのころ

「・・・しょうがないなぁ。おもちゃばこから・・・だしてあげる」
コビフェアが・・・ステッキをふる。

「助かった・・・って牢屋?!」
アミが驚く。
「妖精もいないんじゃ・・・」
アキトが弱音を吐く。
「まぁ、おもちゃばこから出してあげただけ感謝するんだね」
「なんで出したんだ?」
コビフェアの言葉に続けて、シュウが聞く。
「おもしろいからだよ」
コビフェアが答えた。
「答えになってねぇ!おもしろいことってなんだ?!」
リョウタが叫ぶ。
「おもしろいこと?・・・上をみなよ」
コビフェアが指を刺す。

「なにあれ?!」
カエデが言う。
「・・・毒蛇だ!」
マコトがあわてる。
「そう。いつ食われるかわかんないよ。・・・たとえば、地震発生装置で、この牢屋を揺らしたら・・・」
コビフェアがスイッチを押す。
「あと・・・あと2時間」
コビフェアがくすくす笑う。
「そんな・・・」
アキトがためいき。
「じゃぁ、せいぜい、来もしない助けを待つんだね♪」
コビフェアはそういうと、別の部屋へと入っていった。

「あおむけしたら毒蛇・・・か」
「キモイ・・・」
みんな怖がっている&キモがっている様子。
「・・・そうよ!居場所!居場所をハナミに伝えれば・・・」
カエデが言う。
「フェアッチは使い物にならない」
シュウが言った。
「通信しようとしたんだよ。そしたらブー、だって」
マコトがためいきをついた。
「・・・」
ヒカリは、さっきから黙り込んで、なにかを必死に聞き取ろうとしている。
「どうしたヒカリ。また変なヤツからの洗脳か?」
リョウタが顔を覗き込む。

「・・・助けて・・・の前に・・・ごめんなさい・・・この方の体をおかりさせていただきます。・・・僕は・・・デビフェアにつかまった・・・人間界の子供です。ゆがみのせいで、きたくもない世界にきてしまったのです。それで・・・なんとかしようと想ったとき、洗脳通信の機械を見つけました。それで、その機械を使えそうな、この方の体をかりているわけです。・・・お願いです。この世界にある・・・今までにはなかった建物にきてください。僕は・・・その中に・・・うわ!!」
それだけ言うと・・・洗脳が終わった。
ヒカリは壁にもたれかかった。
「ヒカリ!」
カエデが近寄る。
「今までなかった建物って・・・まさか・・・」

そう!親と別れて、この世界にきたとき・・・見たことない建物があると話題になった、あの建物。
きっと・・・そのことだ。

「でも・・・牢屋にいちゃ、なにもできないわ」
カエデが唇をかむ。
「まずはここから出るのが最優先だな」
マコトが言った。


・・・繋ぎの谷前

「ついたわ・・・報告しなきゃ・・・」
ハナミは飛び込もうとしたが・・・

まって?・・・もしここで、みんなが生きていたとして、あたしだけ人間界に帰ったら・・・


『ハナミ!お前がそんなやつだったとはな!』
『最低!ハナミ!』
『やっぱりな。だらだら動いてるからだよ』
『人のことおいてくなんてな』
『ハナミさんはそういう人なのよ』
『君は本当にひどいね!』
『僕・・・嫌い!』
『さいってい!』

・・・こんなことになりかねない。

自分は仲間に後押ししてもらって、今、ここにいる。

なのに、自分は・・・仲間を見捨てるのか?
でも、死んでいたら・・・

それより・・・

なんでこんなに意地を張ったんだろう?


ハナミの中に、罪悪感と、後悔が生まれる。
それがハナミを・・・黒くいっぱいにしていった。

「どうしたら・・・どうしたらいいの?なにが1番なの・・・?」
ハナミは正しい判断ができない。

どちらをとっても・・・100%の保証はない。

だからこそ・・・迷うことしかできなかった。

後悔が、ハナミをうめつくした。


あのとき、マコトと・・フェンとケンカしていなければ・・・
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