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みんなのGW! ?
2009-07-08 Wed 15:00
これまでのお話は、こちらからチェック!→第1話  第2話  第3話  第4話  第5話


誘拐事件!幼き子供のSOS! ?


「うわああ!僕、まだ遺書書いてないよ~!」
慌てているアキトは、そのようなことを突然言い出した。
「ねえ!遺書ってさ、録音したやつって有効化するっけ?印鑑ないと駄目なんだっけ?この廃墟の床に書いたら有効化するかな?それとも塾で使ってるノートのどこかに・・・・・・」
「うるさい!」
早口で話すアキトに、男がナイフを向ける。
「もう、よけいなことしないで!」
カエデが涙声でアキトに訴える。

「そうだな。女2人は、そこらへんの男に売りつけてもいいな。飢えた奴らが欲しがるだろうぜ」
男な下品な笑みに、カエデの涙はその量を増す。
(このままだと、私とヒカリの乙女の純情が汚される・・・・・・!)
「そうだな。こいつは顔もいいし、高値がつきそうだな。そっちの方は、チビで体は成熟してないが、そういう系統が好きな奴らに売れるだろ」
「ち、チビ?」
チビと言われた楓は、思わず怒鳴りそうになるが、こらえる。
「んー!んー!」
こもった声。
男にさらわれた女の子が、悲痛な目をして訴えている。
「うるせえぞ!ぶっ殺されてえか!」
男が、女の子にナイフを向ける!


弾けた。


刃を光らせたナイフは、空中で円を描き、その後床に落ちた。

「痛え!」
男は、さっきまでナイフを持っていた右手を押さえる。
「え?」
リョウタ達は、何が起こったのか分からず、唖然とする。

「出井花!」
低い声。
自分の名を呼ばれ、我に返ったヒカリは、男の手が自分を解放したことに気づき、男から離れる。
それと同時に、男が落としたナイフを拾った。
「あ・・・・・・」
全員が、その低い声に安心を覚えた。

隣の廃墟で、黒い何かを構えて、こちらを見ている人物は・・・・・・

「シュウ!」
頭脳明晰、運動神経抜群、冷静沈着、最上無二な、古泉シュウだった。
「あの距離で、俺の手を正確に射抜いたのか」
男は冷や汗をかいた。
「射抜いた?」
ユウが首をかしげる。
「これ、ビービー弾じゃないか」
マコトが、床に転がっているビービー弾を見た。
「あいつ、モデルガンで犯人の手を打ったのか」
リョウタが驚いて言った。

「生意気な・・・・・・!しかし、私には、まだこれがある!」
男は、ポケットから拳銃を取り出した。
「これは、モデルガンなんて陳腐なもんじゃない。本物だ!人を殺せるんだ!」
男の声は、再び自信を取り戻していた。
その言葉に、シュウが返した言葉は、全員を驚愕させた。
「やってみれば?」

やっちゃっていいのかよ!

全員が同じ突っ込みを思った。

「あとで後悔するなよ?ぶっ殺してやる!」
男は銃を発砲した。
発砲音が響き渡る。
「俺をぶっ殺すんじゃなかったのか」
それをよけたシュウは、なおも挑発的に相手を誘う。
「なめんなよ!」
男はさらに発砲、シュウは走り出した。

今までと違う効果音。

男の弾丸は、向かいの廃墟のパイプに当たり、パイプがシュウに向かって倒れてきた。
シュウは、わずかに口元を緩めた。
「やっとここに撃ったか」
シュウはそのパイプを掴む、まるで棒高跳びのようにこちらの廃墟の部屋に侵入した。

シュウは、男に額にモデルガンを向けた。
「な・・・・・・」
「モデルガンでも、至近距離からだと、人間の体を貫通させられるって知ってるか?」
不穏な空気が流れる。
「ふ、ふん!ならばこっちは本物で」
「誘拐犯のいる廃墟はここかい?」
「間違いないわ!」
男の声を遮ったのは、警察と、アミの声だった。
アミが、交番から、警察を連れて帰ってきたのだ。

「と、いうわけだ。それで俺は殺せても、警察からは逃げられない。さっき、俺を撃ったのに、結構弾を使っただろ。残りは1,2発しかないはずだ」
シュウはすべてを計算していた。計算していて、挑発的な態度をとっていたのだ。
「あ・・・・・・あ・・・・・・」
「警察だ!」
廃墟に、銃を構えた警察が突入してきた。


犯人は、まもなく逮捕された。


「・・・・・・ったく、散々だったぜ」
解放されたリョウタは、溜息をついた。
「良かった。生きてるよ、僕!」
「どうなるかと思った」
そんな会話をしていると、
「ありがとうございました」
女の子のお母さんが、全員に頭を下げた。
「いえいえ。活躍したのはこいつ・・・・・・」
「アミ。帰るぞ」
リョウタがシュウを紹介しようとすると、シュウはスーパーの袋を提げて歩きだした。
「あ、ちょっと!」
アミはその後を追う。

「何、あいつ。お礼くらい聞けばいいのに」
カエデがその背中を見ながら言う。
「仕方ないですよ。シュウさん、今日は機嫌が悪いそうなんです」
「機嫌が悪い?何でだ?」
ヒカリの言葉に、マコトが怪訝そうに聞く。
「じつは・・・・・・」


「もう!シュウ兄ちゃん!ばばぬきに100連敗したからって、そこまで怒らなくてもいいでしょ!」
一方、2人で帰宅路を歩いていたアミは、シュウの背中を追っていた。
「誘拐犯が、パトカーの中でずっと言ってたって!悪魔の目をした男に殺されかけたって!」
「仕方ないだろ」
シュウは、アミの言葉を遮り、こう続けた。
「あの誘拐犯、ジョーカーの絵柄にそっくりだったから」
「そんな理由で・・・・・・」
アミは呆然とする。
「俺は、罰ゲームが嫌なわけじゃない。俺は、必ずジョーカーを引いてしまうんだ。ジョーカーが誰の手に渡ろうと、最終的には必ず俺のところに来る。100連敗達成でただでさえむかついてるのに、ジョーカーそっくりな誘拐犯なんか見たら、もっとだ」
(シュウ兄ちゃんは、なんでもできるのに、どうしてばばぬきだけはこんなに弱いんだろう・・・・・・)
アミはやれやれと言って、首を横に振った。


ちなみに、シュウの使用したモデルガンは、街で遊んでいた男の子達から拝借したものだった。
それは後日、警察の手によって、ちゃんと男の子たちに返却されたという。
そして、そのモデルガンは、誘拐犯を捕まえたものとして、ニュースや新聞で報道され、そのモデルガンは、一時、売り切れが続出するほどに大ヒットした。


いろんなことが起こったゴールデンウィークは、モデルガン会社の、お金儲けでうっはうは祭りで幕を閉じたそうだ。



END
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