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みんなのGW! ?
2009-05-30 Sat 14:45
これまでのお話は、こちらからチェック!→第1話  第2話  第3話


誘拐事件!幼き子供のSOS! ?


――そのころ

「シュウ兄ちゃんなら、アミ姉ちゃんとお買い物に行ったよ」
パーフェクトな人間、シュウの住む寮に駆け込んだヒカリは、その言葉を聞いて肩を落とした。
「そうですか・・・・・・」
「何の用事?」
ヒカリの前に立っている男の子が、怪訝そうな顔をして聞いた。
「いえ、ちょっと」
「シュウ兄ちゃん、今、構わない方がいいと思うよ」
「え?」
男の子は、少し迷ったような表情をしてから、口を開いた。
「じつは・・・・・・」

――両手にスーパーの袋をぶらさげたシュウは、街の中をつかつかと歩いていた。
「待ってよシュウ兄ちゃん!」
その後を、手ぶらのアミが追いかける。
「やっぱり私も手伝う。だって・・・・・・」
「いいよ。俺が負けたんだ」
シュウは目を合わせることもなく、無機質な声で答えた。
「駄目。シュウ兄ちゃん、絶対怒ってる!」
「怒ってない。もともとこういうのは俺の役目だし。ただ・・・・・・」
「シュウさん!アミさん!」
シュウの言葉にかぶさるように、息の切れた声が聞こえた。

「はあはあ。良かった。やっと見つけました」
「ヒカリじゃない。どうしたの?そんなに慌てて」
膝に手をつけて呼吸を整えるヒカリに、アミが声をかける。
「大変なんです。リョウタさん達が、誘拐犯のいる場所に侵入して・・・・・・」
「誘拐犯?!」
ヒカリの言葉に、アミが大げさに声を上げる。
「警察には連絡したのか」
「はい。でも、信じてもらえなかったみたいで」
「どうせ変な言い方したんだろ」
シュウは呆れて息をついた。

「とりあえず、その場所に連れて行って!」
「分かりました」
「シュウ兄ちゃんも!」
アミの言葉で、3人は走り出す。
だが、シュウは、ふと足を止めた。
「見て見てー!」
子供達が、和気藹々と遊んでいる。
シュウはそれをしばらく見つめてから、
「なあ」
と声をかけた。


――廃墟の中は、光のあまり差し込まない暗闇だった。
正確に言えば、窓のようなものはあるのだが、大柄の男がその前に立って、明かりを塞いでいた。
「まったく。近頃のガキどもは、ヒーロー気取りで警察ごっこか?」
サングラスをかけたその男は、にやりと不気味な笑みを浮かべる。
「んー。んー!」
部屋の隅から、小さな女の子のくぐもった声がする。
リョウタはそれを確認してから、
「やっぱり、お前が誘拐犯か?」
と聞いた。
「ああ」
男は余裕そうに頷いた。

リョウタ達は、くしゃみの音で潜入に気づかれてしまい、男に手足をロープで縛られていた。
抵抗はしたのだが、男の意外な動きにより、塞がれてしまったのだ。

「ちょうどいい。お前らの親からも、大量の金をぶんどってやろう」
「ははは。無駄無駄。俺の家貧乏だから」
男の言葉に、リョウタは愉快そうに笑った。
「だって、聞いてくれよ。俺の家、肉は1番安い鶏肉で、しかも生活用品は、『セットでお得!』しか買わないんだ。フリーマーケットでは値切りに値切って40%引き、さらに・・・・・・」
「ふざけるな!」
リョウタの目の前には、鋭く光る鋼鉄。
ナイフだった。
「お前の家庭事情なんかどうでもいい。俺がほしいのは金だ」
男はナイフの刃を、さらにリョウタに近づける。

「うわああ!お願いします!命だけは!僕、まだ、科学のプッチンコン・リップルルン博士を最終回まで読んでないんです!南無阿弥陀仏!キリスト様!春はあけぼのようよう白くなりゆく山ぎは・・・・・・」
「枕草子を暗唱してる場合じゃないだろう!」
アキトの壊れっぷりに、マコトが突っ込む。
「うわああん!嫌だよお!」
「お願いします!命だけは!」
ユウとカエデは、涙声で訴える。

「ぎゃーぎゃーうるさいガキ共だ。殺されてえのか!」
男のナイフが振り上がる!

「うわああ!」
「きゃああ!」
「徒然なるままに日暮硯に向かひてえええええ!」
「今度は徒然草か!」
「助けてえええ!」

5人は目をつぶった。
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