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♯88 約束
2007-03-25 Sun 21:27
・・・殺される!!

そんな予感はしたものの、足がすくんで動けない。
「いやっ!!」
ハナミは危険を察知して、目をつぶる。

・・・もうダメだ・・・
ハナミの中に、諦めが生まれた。

・・・・・・・・・・・・

「・・・あれ・・・生きてる・・・」
ハナミがそっと目をあけると・・・さっきと変わらない風景。
「なんで?短刀がささったハズなのに・・・」
ハナミは言いながら、上を見る。
「・・・大丈夫か?」
「シュウ!!」
間一髪のところで、シュウがやってきていた!
「ありがとう。あたしは大丈夫!・・・!!」
ハナミは笑顔で答えるが・・・その顔は、もろく崩れる。
「シュウ・・・そのケガ・・・」
ハナミはシュウの左腕を見る。・・・地面向かって、血が流れ出ている。

・・・あたしの代わりに、短刀を受けたんだ・・・
犠牲者を出しちゃダメなんていっておいて、あたしが犠牲者を出しちゃった・・・

「・・・」
ハナミの目に、涙が浮かぶ。
「シュウ!大丈夫?!」
フェナが慌てて近寄る。
「・・・大丈夫だよ。心配性だな」
「心配性とかいう問題じゃないって!普通に誰でも心配するから!!」
シュウの言葉に、即答するフェナ。
「ふん。邪魔をするからだ」
上のほうから、動物使いの声がする。
「そうや。でも、始末するって決めたもんはさせてもらうわ」
火の輪くぐりも、呆れたように言う。
「・・・もうあったまきた!!よくも、パートナーを傷つけたな!許さない!!」
フェナは怒りで我を忘れている様子。
「フェン、これ!」
フェナは、フェンに、フェアッチプログラムを投げる。
「あたしもやるわ!ハナミ、頑張りましょう!」
フェンはそれを受け取り、ハナミに言った。
「・・・うん・・・」
ハナミは、頷いて言った。

「ふん。どんなヤツがきても負けない」
動物使いは、余裕の表情。
「覚悟するんやな!逆らったことを、後悔させてやるわ!」
火の輪くぐりの、火の輪が2人を襲った。
「させるかっ!!」
フェナの攻撃で、相打ちになった。

・・・相打ちの連続。

「どうすれば・・・どうしたらいいの・・・?」
ハナミは必死に対抗策を考える。
「こうなったら、最大パワーでいくしかあらへんな!」
「これで、トドメ」
敵は、最後の力をすべて使うつもりだ。
「それならこっちも!」
「うん!」
フェナとフェンも、パワーをためる。
「負けないでください・・・この世界を救えるのは、あなたたちだけです」
ケロフェアは祈るように言う。
「負けないで!負けないで!」
周りのケロフェア、そして、タマフェアも応援する。
「・・・フェン、お願い。これ以上、犠牲者を出したくない・・・頑張って!お願い!」
「・・・お前らに任せた」
ハナミとシュウも、声をかける。
「これが最後や!!!」
「終わりにする」
「負けてたまるか~~!!!」
「最大パワーよ!」

ドッカァァァァァァァァアアアアアアアアン!!!!・・・・

・・・辺りが煙に包まれる。
「コホッ・・・フェンっ・・・フェンは・・・」
ハナミはフェンを呼ぶ。

・・・煙がはれた。
「敵は・・・?フェンは・・・?」
ハナミは辺りを見回す。

・・・こんなところでやられるなんて・・・情けないわぁ。わても・・・
ふん。火の輪くぐりとの戦争も終わってなかったのに・・・

空のほうから、敵2人の声が聞こえた。

「勝ったのね・・・勝ったのね?!」
「ハナミ~!」
ハナミの感激の声に、フェンが近づく。
「やったのよ!私たち、勝ったのよ!」
「うん。うん。ありがとう、フェン」
お互い、嬉しさを隠せない。
「・・・そうだ!シュウは・・・」
ハナミはシュウの元へ駆け寄る。
「やったよやったよ!あーよかった~」
フェナはすっかり安心している。
「シュウ!大丈夫?!」
ハナミはシュウに聞く。
「大丈夫だよ」
シュウは左腕を押さえて言う。
「・・・ダメ!ちゃんと手当てしなきゃ、やっぱりダメ!ほら!手ぇ出して!」
「自分でやる」
ハナミの言葉を、そっけなく返すシュウ。
「・・・だって・・・あたしのせいでケガしたのよ・・・あたしのせいで・・・あはぁ~ん!!!」
ハナミは、とうとう泣き出してしまった!
「おい、泣くなよ。誰もお前のせいなんて・・・」
シュウは、少々驚いてハナミに近寄る。
「あたし、ただ犠牲者をだしたくなかっただけなのにっ・・・こんな戦い、やめてほしかっただけなのにっ・・・」
ハナミは泣きじゃくって言う。

「あの~」
横から、ケロフェアの声がする。
「ありがとうございました・・・ここを救っていただいて・・・。お礼はなんでもします」
ケロフェアは、頭を下げて言う。
「ううん・・・あたしは、お願いする資格なんかないの・・・犠牲者を出した人に、してもらえることなんてないもの・・・シュウのお願い、聞いてあげて・・・」
ハナミは瞳を開けて言った。
「じゃぁ、ここはお言葉に甘えてさ。なんかお願いしちゃいなよ」
フェナはシュウに言う。
「・・・・・・じゃぁ、ケロフェアとタマフェアの争いをやめてくれないか?」
シュウは少し悩んで言った。
「え・・・」
ハナミは驚いてシュウを見る。

なんで?もっと、お金がほしいとか、自分のためになるようなものじゃないの・・・?

「今回の争いは、もともと、ケロフェアとタマフェアの争いが原因なんだろ。この争いがなければ、コイツがうっさいほどに泣かなくて済んだんだからな」
シュウは、ハナミを横目で言う。
「・・・分かりました。これからは争いをやめます・・・タマフェア軍、それでいいですか?」
「もちろん。これでこりごりしたよ」
ケロフェア軍とタマフェア軍は始めての和解をした。
「ありがとうございました~~!!!!!」
2つの軍のみんなは、手を振って帰っていった。

「・・・シュウ、なんで、自分のためになるお願いしなかったの・・・?」
ハナミは不思議そうに聞く。
「意味のない争いはイヤだとか言ってたの誰だ?」
シュウはそっぽを向く。
「それはあたしだけど・・・」
「ならいいだろ」
ハナミの言葉をさえぎるように、シュウが言う。
「・・・あ、ケガの手当て!あたしだってこのぐらいできるわ!ほら、手ぇだして!」
ハナミはシュウのかばんから、救急セットを出す。
「何、人のかばんあさってんだよ。自分でやるって・・・」
「もう。素直じゃないなぁ。コレ、みんなに公開しちゃおっかなぁ~」
呆れたように言うシュウに、フェナは言葉を入れる。
「・・・なんでお前が手帳もってるんだよ」
「返すタイミングなかったから」
フェナはにんまりして言う。
「・・・はいはい。分かったよ」
シュウは、観念した様子。

・・・痛かっただろうな・・・こんなに深い傷・・・
ハナミは、手当てしながら、涙をうかべる。
「ねぇ・・・なんで、あたしを助けたの・・・?」
ハナミは口を開く。
「理由なんか聞く必要あるのか?」
「だって、あんな・・・打ち所悪かったら、死んでたに決まってるし・・・」
「人生で決まってるのは1つだけだ」
ハナミの不安げな言葉。はっきりと返したシュウの言葉。
「1つ・・・だけ・・・?」
「歳とったら死ぬ。約束されてるのはこれだけ」
不思議そうなハナミの言葉に、即答するシュウ。
「助けた理由?・・・別にいらないだろ」
シュウは後になって、ハナミの質問に答えた。
「自分は何をするべきで、何をしてはならないなんて決まってない。だから、お前を助けただけ」
「・・・やっぱ、寮暮らしは違うわね~・・・でも、なんかそんな気もする。・・・手当て終わったよ!」
シュウの言葉に、感心して答えるハナミ。

「よしっ!あたし、今まで以上に頑張るわ!死ぬまで、悔いのない人生を送ることを、約束してやろうじゃない!」
ハナミは強気になって立ち上がる。
「そのいきよ、ハナミ!あたしも頑張る!」
フェンも笑顔を見せる。


・・・今の自分に、約束されてるのは1つだけ。
だから、どんな困難でも立ち向かっていける・・・そう思っていいよね・・・?
君と一緒に頑張る・・・約束していいよね・・・・・・??
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