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♯73 犠牲
2007-03-09 Fri 21:52
「ユウ!」
「アミっ!!」
観戦組みは大ピンチの2人を見ていられない。
「いやっ!もう・・・」
ハナミは顔を隠す。
「マジかよ・・・」
リョウタは舌打ちした。

「・・・アミ!大丈夫か?!」
フェスが言う。
「う・・・うん・・・」
アミは必死に答える。・・・アミは城の壁に捕まり、ユウの手を掴みながら耐えているという、ヤバイ体勢になっていたのだ!ねずみは、バックの中にとっさに入ったが・・・
「あはぁ~ん!ごめんなさぁ~い!!」
ユウは突然泣き出した!
「ユウ、どうしたの?」
フェムが心配そうに聞く。
「だって・・・僕があの時、道を間違えなければ・・・ちゃんと考えていれば、こんなことにっ・・・」
ユウは途切れ途切れに話す。
「ユウ、それは・・・」
「この手を離して!・・・僕は足手まといなんだ!」
ユウは泣きながら叫ぶ。
「アミさんだけでも生き残ればいいんだ!僕はいないほうがいいんだよ!」
ユウは完全に自己嫌悪。
「ユウ・・・」
フェムは心配そうに見る。
「なんか、空をとべるような進化できないのか?」
フェスが聞く。
「とべるんだけど、僕、水が苦手で・・・これだけ洪水のために雨が降ってたら・・・ムリなんだよ・・・」
フェムは上を見て言う。
「・・・僕は所詮なにもできないんだ・・・!僕のせいで、まきぞいが出るのはイヤなんだ!」
ユウの涙の主張。
「・・・・・・うるさい!!弱音をちんたら吐かないでよ!」
アミは慰めるのかと思ったら、説教だった!
「誰があんたのせいだって言ったのよ!あんたのせいだって思ったら、とっくにこんな手、離してるわよ!」
「・・・・・・」
強い言葉に、ユウは唖然。
「泣いたところで状況が変わってたらとっくに泣いてるっつーの!今ここで手を離したら、あたしはマコトにボッコボコにされるじゃない!幻の羽を見つけるんだ、とか言って強がってたあんたはどこ行ったの?!あたしは性格悪だから説教しかできないけどね!」
アミは言いたいことだけ言うと、城を登り始める。
「・・・」
ユウは何も言わない。
「アミ、ちょっとキツかったんじゃないか?」
フェスが小声で言う。
「うるさいわね。あたしは性格悪なのよ」
アミは早口で答える。
「・・・・・・僕、自分で登るよ」
ユウはしばらく黙ってから言った。
「・・・分かった」
アミはユウの手をそっと離す。
「よいしょ・・・」
ユウは自力で登っていく。

カラカラ・・・

土でできた城は・・・時々崩れていく。
「もう少しよ」
アミはユウに言った。
「うん。頑張るよ」
ユウは頷いた。

「よいしょっ・・・着いた!」
2人は頂上に着くなり、へろへろと座り込む。
「よくきたの。ずいぶんな根性なの。だけどムダなの。お前達はだいぶ体力を使ったの」
「そうなの。だから、今戦っても、結果は見えているの。諦めるの」
兄弟ピエロは笑いながら言った。
「ここまで来て諦めるわけないでしょ?!」
アミは立ち上がる。
「そうだよ。ここで負けられないよ!」
ユウも強気を取り戻す。

「そうかいそうかい。ずいぶん強気なの。でも、僕たちも負けないの。これは殺したほうが勝ちなの。遠慮なくいくなの」
そう言って、ピエロ兄弟が取り出したのは・・・バズーカ!
「え、そんなの使っちゃうの?!」
フェムは焦る。
「あったりまえなの!いくなの!」
総攻撃!
「もう走るのはイヤ~~~!!!!」
2人は叫びながらも走る。

ダダダダダダダダ・・・!!

敵はバズーカ連射!

「いくなの~弟!」
「分かってるなの~兄さん!」
2人して和解?

ダダダダ・・・ッ・・・

弾が止まった。
「しまったなの!弾切れなの!」
「こっちもなの!」
なんと2人して弾切れ!
「どーなってんのよ、この兄弟・・・」
アミは呆れ顔。
「今のうちに、進化してやっつけちゃおうよ!」
ユウが言う。
「そうね」
アミは頷く。

「やいやい!弾切れしたところで、進化なんかしちゃって!でも安心なの。僕らはハード体なの」
ピエロは余裕そうだ。
「うら~~!!」
2人して攻撃するが・・・
「ピエロ爆弾なの!」

ボッカ~ァァアアン!!

「見かけ弱そうなのに強いよ!」
フェムは驚いたように言う。
「ハード体だからな・・・」
フェスが付け足す。
「おやおや。ここで終わりかなの?」
「そうみたいなの。では、さっさと倒すなの」
ピエロ兄弟は最後の一撃のさんだん。
「この短刀、当たれば一発で死ぬの。これをぶっ刺すなの」
「そうなの。兄さん、やっちゃうなの」
「分かってるなの。まずは誰からにしようかな・・・」
ピエロはユウとアミを交互に見る。

「ここで・・・負けちゃうのかな・・・?」
ユウは弱音を吐く。
「何バカなこと言ってるのよ。ここで負けるわけにはいかないわ!」
アミは強気に言う。
「じゃぁ、まずは強気のお前からいくの!」
ピエロはアミを指さした!
「狙いはさだめたの!いくなの!」
短刀が投げられた!

「アミ!」
「アミさんっ!」
みんながアミの名前を呼ぶ。


・・・ここで死んじゃうの?!・・・

アミに諦めが出たとき・・・

「そうはさせないチュ!」


・・・グサッ・・・

パタッ・・・

・・・・・・・・・一瞬の出来事だった。

「・・・ちょっと・・・大丈夫?!」
アミはネズミに言う。
「大丈夫チュ。僕の村を守ろうとしてくれて、嬉しかったチュ。僕は仲間に会ってくるチュ・・・」
「ちょっと、縁起でもないこと言わないでよ。死なないでよ・・・目を閉じないでよ・・・」
「お願いチュ。ヤツらを必ず倒して欲しいチュ。この村が明るくなるのを、空から見守るチュ。名前も知らないけれど、ありがとうチュ・・・さようならチュ・・・」
ネズミはそう言って・・・息を引き取った。
話が終わる頃には、アミの目は涙でいっぱいだった。
・・・ネズミは天に昇り・・・アミの腕の中から消えた。


「嘘・・・そんな、そんなのって・・・」
アミは跪く。

なんで・・・?なんで犠牲者が・・・


いやぁぁぁぁあああああ!!!!!
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