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♯7 一線
2006-11-12 Sun 19:11
あ~、何にもみえねぇや。
オレ、しんだのかな?
今まで発作なんか起きたことねぇのに・・・・

・・・・・・

「・・・ウ・・・ュウ!・・・」
ん?なんか聞き覚えのある声が・・・
太陽か・・・って、オレ、発作おこしたの夜だったよな・・・?

ガバッ、と起き上がるシュウ。
「シュウ!よかった・・・!」
隣には、フェナ。
「心配かけさせやがって!」
リョウタがとまどった顔のまま言った。
「よかった・・・」
カエデは涙目。
「・・・すまない」
シュウは一晩中看病してくれた仲間を想い・・・頭を下げた。
「気にすんな。大丈夫だって」
マコトが助言をかけた。

「・・・」
ヒカリが何かを察したのか、シュウをじっと見つめている。
「・・・?どうしたんだよ、ヒカリ」
リョウタはそんなヒカリを見て、声をかけた。
「・・・目が赤いけど、昨日なんかあった?」
ヒカリがいうと、みんながシュウの目をのぞく。
・・・シュウの目は、澄んだ青色なのに・・・今日は赤い。

『ナンデモナイ・・・』
・・・シュウではない、怪しい声。
「・・・シュウ?」
それに気づいたリョウタが、ぐいっ、と顔を覗き込む。
「・・・リョウタ・・・こいつはオレじゃない・・・」
「え?!」
シュウは、その何者かを抑えようと必死。まわりは呆然と立ち尽くす。
『バレタラシカタナイ・・・。ワタシハ、デビフェアサマノハチシモベノヒトリ、カゲフェア・・・。コイツノカラダニ、ノリウツッテヤッタノサ。』
ハジメテ聞く声。
「どういうこと?!・・・シュウが発作おこしたのも、あなたのせいね?!」
カエデが問いただす。
『ソウヨ。・・・ワタシヲコノコカラダシタイデショウ?』
「あったりめぇだ!どうすれば出て来るんだよ!」
リョウタは喧嘩腰で立ち向かう。
『ナラ・・・コノコヲコロスノネ。ソウスレバ、デテコレルケド』
シュウを殺さなければ・・・カゲフェアはでてこない・・・。リョウタ達は呆然とする。・・・シュウを殺さないと、もとの世界へは帰れないということにもつながる。

『マァ・・・ドッチヲセンタクスルカハ、アンタタチシダイダケドネ』
それだけいうと、シュウの目は、澄んだ青に戻った。
・・・みんな、何もいうことができない。
「・・・殺せばいいじゃんか」
突然シュウが口を開く。
「なにいってんだよ!できるわけねぇだろ!」
リョウタが反感した。
「オレ1人いなくなれば、お前らがもとの世界にいけるかもしれないんだろ?!」
シュウは、いつもにない狂った調子で言った。
みんな、どうしたらいいのか分からなかった。

そのとき、目の前に現れた・・・キラキラ輝く火の鳥。
「いやぁ!なんなの?あれっ?!」
ハナミは毎度同じように泣きそうだ。
「あれは、ファイバードですわ!星属性ですぜ!」
フェロの言葉遣いも、あわてて変になっている。
「キラキラもえてるのに、星?!」
カエデはあわててながらも言った。
「おい!前のわざ!使えよ!」
リョウタがフェアとフェマに言った。
「ムリ!今はチカラが!」
フェアが言った。
「チカラがねぇと、わざがだせないってことだな?!」
マコトが聞いた。
「あぁ」
フェマが言った。

火の鳥が、こちらに向かってきた!
「いやいやいやいやいや~~~~!!キモキモキモキモキモォォォォイ!」
ハナミは喋りながら逃げる。
「うわっ!」
アキトのめがねがころんでわれた。
「奥大辞!」
シュウはそれに気づき、アキトのもとへ駆け寄る。
「シュウ!アキラ!後ろ!」
マコトが言った。
「うわああああ!!」
アキトは叫んだ。
その瞬間、シュウはアキトを横へ押し倒し、自分が、ファイバードに捕まってしまった。
「シュウ!!」
リョウタは叫ぶ。
「僕のせいだっ・・・僕のせいで・・・」
アキラは自分に責任を感じる。

「っ・・・逃げろ!」
ファイバードのしっぽが巻きついているシュウは、そういうのがいっぱいいっぱい。
「・・・あかん!しっぽに巻きつかれたら、死ぬまであのままですわ!」
フェロがあわてている。
「できるか!そんなこと!」
リョウタは必死だ。
「オレはいいから!・・・」
それだけいうと、シュウは目をつぶった。
「シュウ!」
マコトが叫んだ。
周りがあきらめた、そのとき・・・

「シュウ!!」
叫んで前にでたのは、フェナ。
「危険だ!大きさが違いすぎる!」
マコトが止めに入るが、聞いていない。
「イヤだ!もう、あのハーモニカが聴けないのは、ヤダァ!」
フェナは必死に叫んだ。
そのとき、シュウの体から・・・怪しい影がでてきた。
『クルシイ・・・ナンダコノキモチ・・・。タイセツニシタイ、モットツナガリタイトイウ・・・フタツガツウジアッタ、コノイヤナキモチハ!』
そういうと、カゲフェアは立ち去った。
「あ、まて!逃げんな!」
リョウタは言ったが、通じなかった。
そのとき、シュウのフェアッチが光った。
それと同時に、フェナから、たくさんの葉っぱがでてきた。
「そうや!木属性のわざは、星属性には効果的ですぜ」
フェロは思い出したように言った。

「あぁあああああ!!」
ファイバードは倒れた。


・・・夜

夜になっても、シュウは目覚めない。
「・・・やっぱり・・・死んじゃったの・・・?」
ハナミは泣きそうな目をしている。
「シュウ・・・」
みんなはそれしかいえなかった。
・・・そのとき、シュウのフェアッチと、ハーモニカが光った。
「なんだ?」
リョウタは、そのハーモニカを手に取った。
その光は、シュウを大きく包み込む。
光が消えると、シュウの青い瞳が開いた。
「・・・!シュウ!」
マコトが言った。
「ごめんっ・・・僕のせいでっ・・・!」
アキトはこれをいうのがいっぱいいっぱいだ。

「それにしても・・・フェアッチって・・・私たちと妖精がつながったとき、光るんじゃないかしら」
カエデが言った。
「今回は、フェナの、ハーモニカが聞きたいっていう意思が、シュウさんを生き返らせたのかもね」
ヒカリが言った。
「・・・そうか・・・。そうだよな!」
リョウタが言った。
「寝ようぜ!明日はもう少し進むか」
マコトが言った。
「うん!」
みんなは、眠りについた。


今日も響く、きれいな音。

「シュウ・・・」
フェナはそう寝言をいった。

シュウのハーモニカは、みんなを包み込む。

人間と、妖精。

その間にある一線を、キレイな音色が、確実に消していった。
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