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♯63 限度
2007-01-23 Tue 21:44
・・・なんなの?!ヘンな男!!
あそこまで言ったんだから、最後まで言えばいいのに。
あたしとマコトは、幼稚園の時なんだったってのよ!!

ハナミはぷんすかして、マコトの後ろを歩く。
「こっから坂道だぞ」
マコトが後ろを向いて言う。
「分かるわよ!そのくらい!!」
ハナミはぷんすか。

「この川深いぞ」
「分かってるってば!」
「上から木の実降ってくるぞ」
「分かったわよ!!」
「次のところは・・・」
「これは・・・」
「あそこにあるのは・・・」
「分かった!」
「分かってる!」
「知ってるから!!」

「~~~・・・あ~~~も~~~!!うるさいわね!!今、あたしはムカついてるのよ!そんなに声掛けられてもうっさいの!!」
ハナミは叫んだ。
「お前な!さっきと話が違うじゃねぇか!!さっきは、いじめだいじめだ言ってたくせに、今度はうっさいかよ?!お前とはことごとく相性が悪いみたいだな!」
「そうみたいね!!あんたはA型、あたしはB型!ことごとく悪い証拠!」
・・・よっぽど相性が合わないらしい・・・。
「なんでこんなヤツと一緒になんなきゃなんないのよ!最悪男!」
ハナミは文句をつけまくる。
「悪かったな、最悪で!」
「そうよそうよ、あんたは最悪よ!だから、未だに片思いが実らないんでしょ?!忘れられたなんて、論外よね!!」
ハナミは・・・言った後で後悔した。

さすがに・・・言い過ぎたかも・・・

「・・・ハハ・・・ハハハハ・・・そうだよな。所詮、そうなんだよな」
マコトは笑いながら言う。
「・・・」
ハナミは何も言えなくなる。


「片思いのヤツが・・・誰だか知らないくせによぉ」
マコトはそれだけ言うと・・・ハナミをおいて、先に歩いて行った。

どうしよう・・・さすがに、ヒドイことを言ったかな・・・限度を超えてしまったか・・・

ハナミは、その場から動けなくなった。

「バカァァァァァアアアアアアァァァァァァ!!!!!」
突然の叫び声に・・・ハナミは振り返る。
「リョウタなんかだいっきらい!なんなのアイツ?!」
「カエ・・・デ?」
ハナミが声を掛ける。
「あ、ハナミじゃない!・・・もういいわ!あたしはハナミといくことにするから・・・」
「どうしたの?リョウタと喧嘩?」
ハナミが聞く。
「あ・・・ちょっとね・・・」
カエデは落ち着き・・・起こったことを話した。

「・・・そうなの・・・あたしも、マコトに言いすぎちゃって、怒ってどっかいっちゃった・・・限度を超えたこと言っちゃったの」
ハナミは後悔の言葉で言う。
「あたし、バカだから、こんなこと言われたらいやだろうなぁ・・・とか考えられなかった」
ハナミが言う。
「リョウタも・・・そんな感じだったのかしら。とりあえず、あたしは自己嫌悪に落ちいっちゃった」
カエデが言った。
「マコトも・・・マコトもそうなったのかな・・・」
ハナミは涙目。

「おやおや、お困りかのう?」
・・・聞き覚えのない声。
「誰?!」
カエデが聞く。
「わしは、グマフェアじゃよ。四天王の1人。無論、ウルトラ体じゃ」
グマフェアは気味悪く言う。
「なんなの?!ウルトラ体って?!」
ハナミは気が動転。
「ウルトラ体ってのは・・・」
カエデが説明する。

「じゃぁ、勝てないじゃない!!」
ハナミは説明を受け・・・肩を落とす。
「大丈夫よ!!私たちが合体すれば、ウルトラ体になるわ!」
カエデは四天王戦を、1回経験済みだ。
「いくわよ!!」
「あ・・・あたしも!!」

しーん・・・

「なんで?!」
カエデは焦る。
「当たり前じゃ。合体できるペアは、わずかに限られておるからの。真心と高潔はあわないのじゃ。それが分かればこちらのもの・・・」
グマフェアは、ケケケ・・・と笑う。
「ヤバイ感じね・・・逃げましょう!」
カエデがハナミの手をひっぱる。
「そうはさせないよ!!」
グマフェアの攻撃!

きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!!


・・・そのころ

「ねぇ、やっぱりこの吹雪・・・異常すぎるよ。雪にしては固すぎだし」
フェナが言う。
「この荒れようは、普通じゃないのか?」
「うん・・・今までこんなに荒れたことないよ」
シュウの質問にフェナが答える。
「敵が近くにいるんじゃないか?見てきたほうが・・・いいか?」
シュウが起き上がる。
「あ゙~~!!病人は要安静!寝てなきゃダメ!まだ熱下がってないでしょ!お母さんをこれ以上困らせないでちょうだいよ!全く」
※フェナは♂です。

「・・・ん?誰か来た。・・・・・・・ヒカリとケンだよ!!」
フェナが叫ぶ。
「おーい!ここだよ~!」
フェナが手を振る。

・・・

「助かりました・・・敵が近くにいます。この吹雪も、敵のせいです」
ケンが外を見て言う。
「なんか四天王とか言ってました。強そうなやつです」
ケンが思い出すように言った。
「強そうなヤツか~・・・」
「ウルトラ体じゃありません?」
フェナの言葉に、フェネが続けた。
「ウルトラ体?」
ケンが聞く。
「そうです。ウルトラ体は・・・」
フェネが説明する。

「・・・なるほど。だとしたら、逃げてきて正解?」
ケンが苦笑い。
「ところで、シュウさんはどうしたの?さっきから寝てばっかだけど」
ヒカリが聞く。
「あぁ、シュウはね、熱出しちゃったんだよ。だから、この洞窟に連れてきたんだよ」
フェナが答える。
「近くに敵がいると危険ですね・・・」
フェネが言う。
「僕、見てくるよ」
フェナが言う。
「でも、フェアッチがないと、何もできないんじゃ・・・」
「あ゙・・・アハハハハ・・・」
フェネのツッコミに、フェナは苦い笑い。
「オレがいけばいいんだろ」
シュウが起き上がり・・・洞窟から出て行った。
「あ、待ってよ~!!」
フェナが追いかける。

「ちょっと!病人は要安静って言ったでしょ?!」
「治ったよ」
「嘘!バレバレ!!」
「・・・」
フェナは高速で嘘を見破る。
「戻りなよ。こじらせるよ」
フェナが心配の目で言う。
「戻れるかよ、あんなとこ」
シュウはそっけなく返す。
「どういうこと・・・?あんなとこって」
フェナは探究心旺盛だ。
「聞くなよ」
シュウは目をそらす。

なんとなく・・・なんとなく戻りたくないだけ。
なんでか分からないけど・・・戻りたくないだけ。
なのに、理由なんか問われても困るんだよ。
こんなもやもやが、生まれる理由が分からない。
なんで・・・なんで2人でいるところを見ると、逃げたくなる?
誰に答えを求めても・・・答えなんか、返ってこない。
目眩がしてきた・・・目の前がまっくらだ・・・
でもここで倒れたら・・・また、またアイツに気を使わせる。
それだけは・・・それだけは・・・

シュウの中に・・・色々な思いがよぎる。

今・・・今何を考えているの・・・?
つらいよね。苦しいよね。
なのに・・・僕は何にもできないんだ・・・
見てるだけ・・・見てるだけしかできないよ・・・

フェナも色々考える。


限度を超えた寒さが・・・2人を肉体的にも、精神的にも追い詰めた。
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♯62 背中
2007-01-21 Sun 19:50
ピカッ・・・

「なんだなんだ?!この異常な輝きっ!?」
アキトは驚く。

ナンダナンダ?!

ダクフェアは驚く。
「みんなが・・・合体したよ!!」
ユウが叫んだ。
「何この展開?!」
アミも驚きを隠せない。
「ウルトラ体!フェロムス!誕生!」
「・・・そのまんまだね・・・」
ユウがつぶやく。
「もっとさ・・・フェロレオとか、フェザーマンとかあるのにな・・・」
アキトは不満そうだ。
「作者に言え」
フェロムスが言い返した。

ソウカ・・・ウルトラタイニナッテ、ボクヲタオスキナンダ。デモムダダヨ。ボクハスガタガミエナインダヨ。

「そうだよ!ウルトラ体になって、めでたしめでたし・・・じゃないんだよ!」
アキトが焦る。
「大丈夫!あのワザがあれば・・・」
フェロムスは余裕。

「秘伝ワザ!トリック・チェンジ!!」

「トリック・チェンジ?!」
アミはワザの意味が分からない。

「あれ?!みんなどこ?」
ユウが言う。
「大丈夫!このトリック・チェンジは、相手と状態を入れ替えた・・・つまり、相手は見えるようになって、僕たちは見えなくなったんだ」
フェロムスが説明する。
「そんな便利なワザがあったのか!よし!これで戦えるぞ!」
アキトは感心。

ソンナバカナ・・・スガタガミエナイコトイガイハ・・・トリエガナイノニ・・・

「ダクフェア!僕たちがどこにいるか分からないだろ!これで終わりだ!」
アキトが叫ぶ。

ソンナ・・・デモ、シテンノウハマダイル。キミタチガシンダラ、アノヨデ、シカエシシテアゲルカラネ・・・

ダクフェアは負け惜しみか・・・言葉を残して消えていった。

「勝ったのか・・・?」
アキトが言う。
「そうですわ」
もとの姿に戻ったフェロが言う。
「早く出よう!ダクフェアがいなくなったから、出れるはずだよ!」
ユウが言った。
「えぇ!」
アミがユウに続く。

・・・洋館の外に出た。

「あ~!外が天国だ!やっと、おばけパラダイスから出れた!」
アキトは満足。
「あの山へ行こうよ!」
ユウが言った。
「そうね・・・」
アミがあいづちをうつ。
「よし!怖いものはない!いこう!」
アキトはがんがんと進む。


こうして、四天王は2人倒された。・・・あとの2人は、果たしてどこに・・・


「マコト!お腹すいた!」
ハナミが叫ぶ。
「何言ってんだよ。朝歩いてから、1時間もしてないじゃないか!少しは我慢しろよ!」
マコトは言い返す。
「冷たいのね!あ~ぁ、あたし歩けない~」
ハナミは座り込む。
「おいおい・・・この調子じゃ、山まで100年はかかる・・・」
マコトは呆れつつ・・・ハナミのもとへ。
「ほら!」
マコトは、ハナミの手を引っ張る。
「いじわるぅううううう!!!!!」
ハナミはマコトの耳元で叫ぶ。
「うるさぁぁぁぁあああああああぁぁぁい!!」
マコトも言い返す・・・叫び返し!

「なんなの?!そんなにあたしが嫌い?!そこまでしてあたしをいじめるの?!」
ハナミが聞く。
「は?!誰もお前をいじめてるなんて・・・」
「いじめてるじゃない!!疲れたっていっても休ませてくれない!みんなには過保護なくせに、あたしだけ・・・」
「それはお前の単なるワガママだろ?!」
2人の意見のぶつかり合い。
「いじわる!くそ男!あたしだけ・・・あたしが嫌いなのね?!分かったわ!あたしは1人でいくわよ!!」
ハナミは、ぷんすかと歩き出す。
「まて!危険だぞ!」
マコトは、ハナミの腕を掴む。
「離して!あんたみたいな、ひいき男、だいっきらいよ!!」
ハナミは力づくで振り払おうとする。

「暴れるなよ!!お前にだけ態度違うように見えたかもしれないけど!それは・・・それは・・・」
マコトが何かを言いかける。
「覚えてないのか?!幼稚園の時・・・」
「え・・・?」
ハナミはマコトを見る。
「その時・・・オレと・・・お前が・・・」
マコトが言葉に詰まる。
「その時・・・あ゙~~~!!いくぞ!!」
マコトは、ハナミの手を掴んだ。
「・・・幼稚園の時・・・?」
ハナミは分からない。

幼稚園の時・・・あたしとマコトは・・・なんかあったの??

ハナミはマコトの背中を見つめた。


そのころ・・・

「少しはあったかいでしょ?・・・落ち着いた?」
暗がりの洞窟の中に・・・牧で炎を燃やしているフェナ。
「全く。ムリなんかするから、熱出すんだよ。これ!食べなよ」
フェナはシュウに木の実を差し出す。
「・・・すまない」
シュウは黙って起き上がる。
「んも~。そういうときは、ありがとう、だろ?!なんで誤るのさ」
フェナは呆れ声。
「・・・」
シュウは黙り込む。

「それにしても・・・さっきより荒れてきたね、吹雪。ただの吹雪じゃない気がするな~」
フェナが、洞窟の入り口に近づいて言う。

・・・シュウには、その背中が大きく見えた。


アイツに・・・頼ってるところがあるのかな・・・
そう考えるようになった・・・。
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♯61~70 総まとめ!
2007-01-20 Sat 19:56
♯61 共通

ユウを必死で探すアキトとアミ。そんなとき、怪しい声が、アキトたちをユウの場所へと導く。無事にみんなで合流できたものの、目の前には、おばけという強力(??)な敵!おばけ嫌い、アキトは大丈夫かっ?!
『そうそう。地下に行ったら・・・もうおばけのパラダイスさ!』
♯61を読む!

♯62 背中

不思議な輝き・・・ついに、ウルトラ体が誕生!名前はそのまんまだが、ものすごい(??)ワザの発揮で、こちらが優勢に!そうなったらと倒しにかかる。・・・そのころ、ハナミとマコトは、意見のぶつかりあいで大喧嘩?!
『離して!あんたみたいな、ひいき男、だいっきらいよ!!』
♯62を読む!

♯63 限度

ハナミは、マコトの考えていることが分からず、ぷんすか。マコトは気を使って、ハナミに声を掛けるが、ハナミはイライラした声で返答する。そして、ついにハナミがキレ、マコトも反論。仕舞いには、ハナミはとんでもないことを言ってしまう・・・?
『片思いのヤツが・・・誰だか知らないくせによぉ』
♯63を読む!

♯64 あの日

ウルトラ体になれない・・・諦めを見せるハナミ。マコトは、ハナミを否定するものの、やっぱり気になり引き返すことに。一方、アキトたち3人は、山に到着する。3人はヒマなので、アキトのもちかけでトランプをすることに・・・?
『・・・なんなんだ?ここは緊張感の欠片もないヤツらの集まりか?』
♯64を読む!

♯65 眠り

嫌いだから、嫌いだから冷たいんだと思ってた。なのに好きと言われたハナミ。迷いが走る・・・ハナミがだした結論は?そして、ついにラスト四天王が登場!そこで起きる、雪のように冷たい出来事・・・それは一体・・・
『恋愛に無関心ね~・・・あ、分かった!カエデの好きなのって、ズバリ!シュウでしょ?』
♯65を読む!

♯66 愛情

自分のせいで・・・ケンが息を引き取った。そう責任を感じるヒカリは、うろめたさで前にすすめない。みんなが助言をかけ、愛情について知ったとき、ついに、フェネの進化が発生!・・・天使の覚醒だった!!
『成仏させてあげますよ!』
♯66を読む!

♯67 憎しみ

リョウタとカエデの様子が心配になり、後を追うマコトたち。そこで見たのは、泣き崩れるカエデだった。・・・話を聞くと、いつもと様子が違うリョウタに、散々とヒドイことを言われたらしい。一方リョウタは、素直にスキだと言えない自分に嫌気がさす。
『残念なヤツだな。わざわざ誰かをスキにならなくても、お前をスキなヤツはいるのに・・・』
♯67を読む!

♯68 一発

リョウタの一発に、一気に暗くなる周囲。ケンを犠牲にした自己嫌悪と、リョウタの一発で、頭がパニックのシュウ。みんなでリョウタを止めるが・・・びくともしなかった。自己主張するリョウタ。周りの顔が暗くなったとき、冷静な男の一発が響いた。
『いい加減にしろ!叫んでばっかで、何か変わるわけじゃないだろう?!』
♯68を読む!

♯69 最後

想像以上に強い敵に、圧倒する子供たち。カエデとリョウタはコミュニケーションをとり、ウルトラ体になるが、無念。そのころ、のん気にキノコ観賞していたフェナは、シュウと恋愛ついて語りだす。しかし、2人の視点は違いすぎ?!
『なんだかんだで・・・本拠地の前なんだよね・・・ここ』
♯69を読む!

♯70 新た

デビフェアの本拠地である、山を登り始めるが、体力のないハナミ、アキトはもうダウン?たまたま見つけた洞窟で、休むことにするが、用心深いシュウとヒカリは、外で起きていることに。そこで、ヒカリは、初胸キュンを感じるが・・・
『そばにいることだけが、好きじゃないと思うんだ』
♯70を読む!
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♯61 共通
2007-01-20 Sat 19:50
「ユウ!いたら返事をするんだ!」
アキトとアミは、必死にユウを探す。

キミタチモ、パーティーニキタンダネ

どこからか・・・声がする。
「誰?!」
アミが周りを見回す。

ホラホラ。コッチダヨ

光の道筋ができる。
「・・・」
アキトは進む・・・アミもついていく。

ガチャッ

ドアを開ける。
「あ!」
フェムがアキトたちを見る。
「ユウじゃないか!!よかったよかった!」
アキトは一安心。
「・・・そうだ!ここ・・・おばけの世界なんだ!」
ユウが思い出すように言う。
「そうそう。地下に行ったら・・・もうおばけのパラダイスさ!」
アキトが頷きながら言う。
「・・・そう、この洋館のどこかに、ウルトラ体がいるはずよ」
アミが言う。
「うるとらたい?」
アキトが聞く。
「ウルトラ体っていうのは・・・」
アミが説明する。

「・・・ふ~ん。じゃぁ、そのウルトラ体が現れたら、僕たち勝てないね」
ユウが心配そうに言う。
「そうよ!だから早く逃げるのよ!」
アミが部屋をでるさんだん。

ニガサナイヨ。アテテゴラン・・・ドコニイルカ

「やい!いい加減に正体を現せ!」
アキトが言う。

アラワセナイヨ。ボク、オバケダシ。アエテイエバ、デビフェアサマノ、シテンノウダヨ。ウルトラタイナンダァ

「四天王・・・?ウルトラ体?!」
ユウが驚く。

アエテイエバ、ダクフェア。ナマエハ、ダクフェアダヨ!ドクシャノミンナ、オボエテネ!

「名前宣伝すんな!」
アキトがツッコむ。
「姿が見えないんじゃ・・・戦いようないよ」
フェムが弱音を吐く。
「・・・」
みんな黙り込んだ。


・・・そのころ

「・・・寒いね」
「あぁ・・・」
「息が白いよ」
「あぁ」
「雪が降ってるよ」
「だな」
「吹雪だね」
「そうだな」
「・・・シュウってば!!なんでシュウはそう、冷静沈着なの?!あぁとかそうだなとか!もっと他に言うことないの?!いっつも一言で話終わらせるんだから!そのせいで僕のネジが・・・」
「分かったから静かにしろ」
・・・場所は変わって・・・最北部の雪の積もったところに・・・シュウとフェナはいる。
「なんなんだ?!きっとみんなして、ピクニックパラダイスやってるんだよ。作者ってば、えこひいきだな」
フェナがつぶやく。
※みんなそれぞれ大変な目にあってます((たぶん

「ねぇシュウ。とりあえず、あの山をめざさない?みんな、こんなところにはこないだろうし、まずは南へ・・・」
フェナが隣を見ると・・・シュウはいない。
「あら?あららら?・・・・・・!!シュウ!!」
フェナが後ろを見ると・・・シュウは地面に倒れこんでいた。
「どうしたの?!なにこの展開?!」
フェナは慌てるものの、いざとなると冷静に、シュウの額を触る。

「・・・・・・あつぅうううううううい!!!!!というより、あったかぁい。ホッカイロだぁ・・・って言ってる場合じゃないよ!!どっかない?!安全性No1住宅!」
※フェナ、この世界に住宅があると思うのかい?
「大丈夫?!しっかりして!ねぇ!」
フェナは何度も声を掛けた。


「だから!ここはみんなで1つになろうよ!」
「ダメだ!みんなの安全を考えると、逃げたほうがいい!」
「逃げるのはイヤ!でも、理念と未来と勇気は1つにならない!」
アキトたちは・・・言い合いを繰り広げていた。
「どうする?・・・誰の言ってることも・・・最もだよ」
フェムが妖精陣に聞く。
「ユウはんの言ってるように、ここは力を合わせるべきですわ。でも、アキトはんの安全第一が最もなのも確かですわ。逃げててもはじまらないけど、1つにならないのも事実ですわ。選びようがないんとちゃいます?」
フェロが言う。
「敵がいつ攻撃してくるか分からない。私たちが進化して応戦しよう」
フェスが言う・・・反論はない。

「とりあえず・・・頼むよ」
アキトはフェロを進化させる・・・ユウとアミもだ。

ボクハスガタガミエナインダヨ。カテルトオモウノ?

ダクフェアが言う。

「時間がないんだ!」
アキトが言う。
「理念、未来、勇気・・・3つが1つにできればいいんだね」
ユウは考え込む。

3つを1つ・・・3つを1つ・・・

共通点はなに?

最年長として考える・・・勇気をもつ・・・未来を信じる・・・
共通してるのって・・・何?

「・・・自分自身を・・・変えること・・・?」
アミがつぶやく。
「それだ!!」
アキトがひらめく。

「みんな!自分自身を変えるんだ!変えられる!アミもユウも、変われることを信じるんだ!そうすれば・・・きっとひとつになるんじゃないか?!」
アキトが叫ぶ。
「やってみようよ」
ユウが言う。
「うん」
アミが頷く。


1つになれる・・・きっと・・・

変われるよ・・・
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♯60 疑問
2007-01-18 Thu 22:21
「ちょっとちょっと!作者さん!おばけ出してキャラ脅すなんてひどい!」
※ユウ君、この世界のボスは、作者のようなもんだよ
「ユウ!おばけたちは敵かもしれないよ!早く逃げよう!」
フェムが言う。
「うん」
ユウがうなずく。

ニガサナイヨ。ボクノパーティサ。イワッテヨ、ヒヒヒ・・・


「・・・寝室?」
一方、2階を調べるアミたちは・・・とある寝室を発見。
「寝室は、大事なものを隠す部屋だからな。誰もいないし、調べてみよう」
フェスがいうと・・・2人して部屋を荒らしまくる。
「なにこれ・・・字が人間界のもんじゃないから、読めない」
アミが何かの書かれた紙を見つける。
「ぇっと・・・??ウルトラ体のおきて・・・?」
フェスが読み始める。
「ウルトラ体って?」
アミが聞く。
「分からない。えっと・・・ウルトラ体は、ブロンズ体、スーパー体を部下としておくことができる。マスター体にはさからうな・・・だって」
フェスが読み終える。
「・・・ふ~ん。で、フェスとかは、何体なの?」
「私たちの進化前はブロンズ体、進化後がスーパー体」
「ここにウルトラ体のおきてがあるっていうことは、どこかにウルトラ体がいるのね」
「みたいだな」
・・・しばらくの沈黙。
「とりあえず、これを情報にして戻りましょうよ」
アミが言った。
「あぁ」
フェスが言う。


・・・そのころ

「なぁフェロ」
「なんですかい」
「何分ぐらいたったかな?」
「さぁ、20分はたったんとちゃいます?」
「なのにさ、僕ら、いまだに・・・」

階段を下り続けてるのは、な~~~ぜ~~~???!!!

「こんなに下にきたのに・・・」
アキトは肩を落とす。
「こりゃぁ、普通の空間ちゃいますわ」
フェロが言った。
「なんか、小説で読んだことあるぞ・・・この展開は・・・」


アキト的 木曜ホラーサスペンス 「永遠にご用心」

・・・空は満月が光っていた。

そこには、1人の模範少年がいた。
少年は、毎日勉強を続けた。

・・・ある日、親が眠りに付いた後、勉強を終えた少年は、トイレにいこうと1階におりた。
・・・しかし、おりようとしても、階段が続く。

おかしいなぁ。寝ぼけているのかな。

と、さらに階段をおりてもおりても・・・1階につかない。

これはおかしい。自分の部屋に戻ろうと、振り返ると・・・


「いただきまぁあああああああああす!!!!!!!!!」
「ぎやぁああああ!!!!!」
「・・・となったのさ」
「アキトはん、大きい声出しすぎですわ」
「フェロだって出したじゃないか」
「アキトはんが大きい声だすからですわ!」
「とりあえず、こうならないうちに戻ろう・・・」
アキトが振り返ると・・・


ニガサナイヨ・・・


・・・おばけ軍団。

「・・・アハハ。フェロ、おばけって透き通るよね」
「たぶん」
「じゃぁ、すり抜けよっか」
アキトはすり抜ける。

マテ・・・

「フェロ・・・」
「アキトはん・・・」

逃げるべしっ!!!!!!


マテ・・・ココカラダサセナイ・・・

「うわうわうわうわうわぁあああ!!」
「アキトはん速っ!」
「だって、おばけ見ると、最高速度が2倍ほどあがるんだ~~!!」
「すご!」

「光だ!1階だ!」
アキトは必死に走る。

わ~~~い!

「アキト!大変よ!ユウがいない!それに鍵のかかった部屋が・・・」
1階につくなり、アミがタックル!
「え?!その部屋は?!」
「こっち!」
アミの案内に、アキトはついていく。

ユウはどうしたのか・・・?疑問が浮かんだ。


・・・そんなころ

「歩けないぃぃぃぃいいいいいい!!!!」
「うるさいうるさいうるさぁああああい!!!!」
叫びあっているのは・・・マコトとハナミ。
途中で合流したのだ。
「全く・・・」
マコトがためいきをついて座り込む。
「疲れたんだもん」
ハナミはふてくされる。

「・・・で、マコトの好きな人ってだれなの?」
「まだ覚えてたのか。教えるかよ」
ハナミにそっけなく言葉を返すマコト。
「いいじゃない!ずっと気になってたのよ!!」
ハナミのものすごい気迫。

「教えて!」
「ムリ」
「ねぇ!」
「ダメ」
「お願い!」
「ヤダ!」
・・・そんな言い合いが・・・結構続いた。

「ねぇってば!・・・分かった!あたしとは正反対の性格の子なのね!だから言えないのね?!」
「は?」
「おとなしい子が、マコトのタイプなの?もしかして、ゴスロリ?カントリー?!メイドさん?!?!・・・キモ」
「うるせぇ!そんなんじゃないって!!」
「じゃぁ教えなさいよ!このオタク族が!!」
「黙れクソ!オレの~~~・・・・・・お前・・・」
途中の言葉が聞き取れない。

「・・・なんて言ったのよ」
「聞かなかったことにしろ」
「オレの何がお前、マコトの何があたしなの?!」
「うっせぇ!黙れ!先行くからな!!」
マコトはとっとと歩いてしまった。

「待ちなさいよ~~!!」
ハナミが追いかける。


マコトにとって、あたしはなんなのよ。わかんない男。

ハナミはそっけなく疑問をつぶやいた。
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♯59 偽り
2007-01-17 Wed 22:16
「リョウタ!」
「・・・」
「リョウタってば!」
「・・・」
「ねぇ!!」
「・・・」
「リョウタ」
「リョウタ」
「リョウタ・・・」
「・・・」
・・・さっきとは反対に、リョウタが黙ってしまった。
「リョウタ!!」
「大丈夫だから!!」
カエデの言葉に・・・大丈夫という言葉が返ってくる。
「・・・そうじゃなくって!あたしのことはいいの!リョウタ・・・」
カエデは、リョウタが一瞬見せた暗い瞳が気になって仕方がない。
「今はお前の声なんか聞きたくないんだよ!!黙れよ、くそ女!」
さっきとは裏腹に・・・キツイ言葉が放たれる。
「なんなの?!今度はリョウタが黙って・・・というか、くそ女ってなによ!」
「うるせぇ!くそくそくそくそのく~~そ!!お前みたいな女なんかいらないんだよ、ボケ!」
「・・・」
「日本語通じてますか~?黙れっつてんの!!どっかいけっつってんだよ!」
「リョウタ!」
暴走するリョウタを・・・フェアが止まる。

パンッ・・・!!

気がつけば・・・リョウタはカエデからの一発を受けていた。

「なにすんだよ・・・?」
リョウタが目を開けると・・・涙でいっぱいのカエデの瞳。
「・・・最低!!だいっきらい!!そこまで言うなんてひどい!!」
カエデはそれだけ言うと・・・走っていってしまった。
「カエデ~!」
フェミが追いかける。

「リョウタ~・・・言い過ぎだったんじゃない?」
フェアが言う。
「・・・くそ女なんだよ。何が、離れていくだとか、心配だとか。うざいんだよ」
・・・今までのリョウタとは・・・まるで別人。
「アイツよぉ、好きなヤツいんのに、うざいよな。あーゆーのって、浮気しやすいタイプなんだよ。シュウもハタ迷惑だぜ、本当に可哀相・・・」
リョウタは淡々と語る。
「・・・本当に、そう思ってる?」
フェアが聞く。
「ったりめぇだ!うざい女は、うざい女以外の何者でもねぇんだよ」
リョウタは大ゲサに答える。
「・・・じゃぁ、なんで泣いてるの?」
フェアは・・・何かを勘ぐっている。
「泣いてなんか・・・っ・・・」
リョウタの目から・・・自然と涙が出る。

「本当は、カエデにそういうこと言ってもらえて、嬉しかったはずだよ。だけどカエデは、別の人・・・シュウが好きって分かってるから・・・悔しくて、カエデに当たったんでしょ?」
見事に図星をつくフェア。・・・裏の性格の発揮か?
「なんだそれ・・・でも・・・」
リョウタは本音をもらす。
「今すぐにでも・・・シュウとかわりてぇよ・・・」
リョウタの、胸の奥に秘めた思い。
カエデを応援する裏に・・・どこかむなしさがあった。
カエデの前で偽る自分・・・耐えられなくて当たってしまった。
「それを、素直にカエデに伝えようよ。当たったって、カエデは分かってくれないよ。乙女心はデリケート」
フェアが言う。
「今は・・・自分のことより、山に行くのが先だ・・・」
リョウタはそういうと・・・歩き出した。


「・・・これって、ホラー小説だっけ?」
「違うよ。妖精と人間の成長ストーリーだよ。・・・たぶん」
「じゃぁ、これ、なんなのよ」
動く地面にながされてきた、アキトたちご一行。・・・着いた場所は・・・
「ようこそ、偽りの洋館へ?ここは僕の家です。心臓病の方はお引取り願います・・・?」
アキトが看板を読む。・・・目の前には、不気味な洋館。
いばらに包まれた・・・なんとも言えない不気味さ。
「アンケートをとります!この洋館に入ろうと思う人!」

しーん

「退却しようと思う人!」

「はーい!」
「わても」
「わたしも」
「僕も!」
「あたしも賛成」
「じゃぁ、僕も」

「0;6で退却するに決定!」
アキトが言うと、みんなが退却のさんだんをとる。
『ニガサナイヨ・・・』
誰かの声がする。
「誰だ?!」
アキトが聞く。
「引っ張られていくよ!!」
ユウが焦る。
「誰もいないのに体が~~!」
アミもだ。
「なんだ?!まさか・・・あの洋館に・・・?!」

いやぁああああ!!ムリ~~!!!!


・・・洋館内

「・・・人体模型があるよ・・・ガイコツもいる・・・」
ユウが言う。
「こんにゃく?!・・・血が付いた!」
アミが続ける。
「これって・・・見るからに、おばけ屋敷のセットだな」
アキトが言った。
「そうだ。マッチもってきたんだ。ほら!」
アキトがろうそくに火をつける。
「あと2つあるから・・・1人1つね」
アキトは、アミとユウにろうそくを与える。
「ありがとう」
ユウが言った。

「とりあえず、まずはこの中を探索しよう。ドアは開かないみたいだし、別のところからでるしかない。じゃぁ、アミは2階、ユウは1階、僕は地下ね。探索が終わったら、1階の、この絵の前に集合で」
アキトは、1つの絵をさして言う。
「分かったわ。いきましょう」
アミとフェスは、階段を上って行った。
「全く、アミって想像してた性格と違うんだね」
「どんな想像だったの?」
ユウが聞く。
「なんかさ、ヒカリみたいに、大人な感じの子だと思ってたんだけど・・・」
「あぁ、僕も第一印象はそんな感じ」
「でも、今見ると、カエデとハナミの合体版って感じ?責任感とプライドの高さはカエデ似で、自信過剰で、自己中になりがちなのはハナミ似」
「あぁ!言えてるね!」
ユウも共感。
「僕らも探索しよう。ユウはこの階を頼んだよ」
アキトは地下へ。

「フェム。さっそく調べよう」
ユウが言う。
「うん!」
フェムが頷いた。
「まずはこの部屋」
ユウがドアを開ける。
「うわぁ・・・!広ぉおおい」
フェムは感激。
「テーブルとステージがあるよ」
ユウが言う。
「きっと、パーティかなんかをする場所なんだろうね」
フェムの言葉に・・・ユウは黙り込む。
「パーティ・・・」
ユウがつぶやくと、フェムも気づいたようだ。
「パーティーにおいでよ・・・って手紙が来て、ここにいるってことは・・・」
2人の顔が青ざめる。
「・・・?・・・テーブルが・・・テーブルがすけてるよ!!」
ユウがテーブルに手を置こうとしたとき・・・テーブルが透けているのに気がついた。
「もしかして・・・ここって・・・」
フェムが感づく。

フフフ・・・ようこそ・・・フフフ・・・ケケケ

「誰・・・?」
「ユウ!見て!飲み物が・・・浮いてるよ!」
フェムの指差した先に・・・ワインが浮いているのが見える。
「やっぱりここ・・・」
ユウも気づいたらしい。

いらっしゃい・・・ゆっくりしていって・・・ケケケケケ!!!!

「うわぁあああああ!!!!!」
周りのものが・・・浮き出した!

「なにこれ・・・やっぱここって・・・」
ユウが言う。
「偽りの世界なんだよ!!」
フェムが続ける。


偽りの空間の中で・・・迷い果てていた。
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♯58 予感
2007-01-16 Tue 22:27
「・・・?・・・うん!」
フェアミは、上へと炎を吐く。
「どこを狙ってんの?」
パルフェアが笑う。
「そうよ!あんた、どーゆーつもりよ?!」
カエデがリョウタに聞く。
「へっ!まぁ、見てろ」
リョウタが上を指差す。

ゴォォォォォォオオオオ!!

「葉っぱが・・・燃えた?」
「オレって名案!これでアイツにはダメージが・・・」
「バカ!そしたら、フェアミもダメージ・・・」
「フェアが日属性だからOKOK!」
「・・・!」
カエデは内心驚きを感じる。
(あのリョウタが、ここまで考えてたなんて・・・)
「これで、地形が有利になっただろ?・・・火の葉っぱがおちてくんだもんな。相手にとっちゃ迷惑じゃん」
リョウタが笑って言う。

「キ~~~!講釈な!暑いわ・・・」
パルフェアは暑がる。
「今だ!燃やしちゃえ!!」
リョウタが言う。
「OK!・・・ファイヤ~~~~!!!!」
フェアミは敵に突っ込んでいった。
「あつぅぃぃいい!!って・・・えぇえぇえええ?!何気に攻撃きちゃった?!」
パルフェアは動揺。
「いけぇええ!!」
・・・究極の一発が入った!
「あぁああぁぁあぁぁ・・・ぁぁっぁあぁぁああ・・・」
パルフェアは・・・無事倒された。

「やった!やった!やったなフェア!四天王に勝った!」
リョウタは有頂天。
「カエデ~!私たち、勝ったのよ~!」
フェミがカエデに言う。
「・・・う・・・うん」
カエデはうかなそうだ。
「あ?お前、嬉しくないわけ?寂しい女だな。もっと、いつもらしく、イエ~イ!とか言えばいいのに」
リョウタが大げさに言う。
「・・・嬉しくないわけじゃないわよ。勝ってよかった、って思ってるけど・・・」
カエデが言葉を濁らせる。
「けど・・・?」
リョウタは、さらに追い討ちをかける。
「・・・ごめん。あたしの勝手だから」
カエデは苦笑いを見せた。
「なんだよ、ヘンなヤツ」
リョウタは・・・少し気がかりだったものの、そんなに大きく捕らえなかった。


「ごめんなさいってば!!」
「僕のキズを見ろ!こぶまで出来たじゃないか!」
「2人とも、やめようよ」
「謝ってるでしょ?!だいたい、あんたのメガネがいけないのよ・・・」
「いったな!反省の気持ちなし!」
「やめようってば!!」
さっきから言い合っているのは・・・アミ、アキト、ユウだ。
「君って、意外と暴力的なんだね」
アキトがプンスカと言う。
「あれは、寮に泥棒が入って以来、そういうのに敏感になっただけよ」
アミが反抗。
「やめようよ、ケンカはよくないよ」
ユウは必死に止める。
「これもそれも・・・ん・・・?」
アキトの頭に・・・何かが載っている。

「手紙・・・?」
アミが手に取る。
「みんなからかも!!」
ユウの表情が、いっきに輝く。
「あけてみよう」
アキトが言うと・・・アミが封を切った。


やぁ。今日の満月の夜はね、僕のね・・・


「・・・なにこれ」
アミはシワをよせる。
「みんなからじゃないね・・・」
ユウはがっくり。
「続きを読もう」
アキトが言う。


僕のね、誕生日なのさ。
でもね、みんな、僕のパーティーにきてくれないのさ。
・・・だから、限定3名様、ご案内だよ。フフフ・・・


「・・・気味悪っ・・・捨てましょうよ」
アミが言う。
「敵のワナの可能性大。捨てるが吉」
アキトも賛成。
「あれ?・・・さっきと景色が違うよ?」
ユウが言う。
「あらほんと、って・・・地面が動いてるわよ~~?!?!?!?」
アミは下を見る。
「うそ!本当だ!NO!」
アキトもパニック。
「これって・・・あの会場に向かってるんじゃ・・・」
ユウが言葉をもらす。

・・・やな予感がよぎった。


・・・

「カエデ~!メシにしねぇか?」
「・・・」
「なぁ~!オレ疲れたよ」
「・・・」
「なぁなぁ、カラオケ大会しねぇ?」
「・・・」
「カエデ」
「カエデ」
「カエデ・・・」
「・・・・・・」

リョウタが何度カエデに声をかけても・・・黙ったまま。

「~~~~・・・どうしたんだよ!!無視なんて、らしくねーぞ!」
リョウタがカエデの肩をつかむ。

「・・・ごめん。本当に・・・自分勝手だから・・・」
カエデの言ってることが分からない。
「なんなんだ?!こんなお前が永遠に続くのはごめんだぜ。正直に言え!クソ!」
リョウタは必死に問い詰める。

「リョウタも・・・マコトも・・・離れてく気がしただけなの!・・・」
カエデが言った。
「なんでだ?オレらは永遠の幼馴染だろ?永遠の仲ジャンか」
リョウタが流すように言う。
「リョウタもマコトも・・・自分の意思で、1人で歩き始めてる予感がしたの。自分だけ、取り残されてるんじゃないかって・・・」
「なんだ?オレはいつも暴走機関車ジャン。それでマコトと・・・」
「そうじゃない!・・・なんだかんだで、いっつも、あんたたちのそばにいたのに、なんか、それっておせっかいだって分かってきて・・・2人とも、自分の意思があるのに・・・あたしが止めてるんだなって・・・」
「カエデ・・・」
リョウタは何も言えない。

「・・・OKOK!大丈夫だって!お前には、いるじゃん。相談相手」
リョウタが口を開く。
「・・・?」
カエデが顔を上げる。

「いるじゃん。シュウが」

リョウタは・・・あの日のことを覚えていた。
・・・カエデの大告白を、シュウはジャストタイミングで寝たため聞き逃した。そしてそれを・・・リョウタが聞いていた。

「迷惑だよ。シュウにはアミがいる」
「らしくねーな。それで諦めるなんて、その程度だったんけ。カエデの気持ちは」
「・・・」
「OKOK!大丈夫だって!!」
リョウタはそういうと・・・話をやめた。

・・・カエデは一瞬見てしまった。

リョウタの・・・今までにない、暗い瞳を。


悪い予感がよぎった。
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♯57 複数
2007-01-15 Mon 22:21
「おいおい、始まって1行目でヘンな展開かよ!」
※前回の始めも、こんなようなセリフでスタートしたよね
「分かってるならやめやがれ」
※それはムリかな~、リョウタ君
「うるせ~!明日が計算力テストで、土曜日が漢検だからって、小説キャラにあたるな!」
※何で知ってるのかな~??
「お前が喋らせてんだろ!!キャラにあたるヒマがあったら勉強しろ!中間テストで小説更新止めておきながら、学年13位のくせに!!」
※でも、87人中13位だよ
「13とかいって、不吉な数字なんだよ!半端だし!」
※話がずれてるよ。フェアファンにもどろう。

※ムダ話にお付き合いただき、ありがとうございます。引き続き、本編をどうぞl ̄●

「な・・・なに?!」
パルフェアは、突然の変化に驚く。
「なんなの・・・?」
カエデは不思議がる。

「・・・!」
光が収まると・・・みんなが目を見開いた。
フェアとフェミが・・・1人になって、合体していた。
「なんだなんだ?!この展開は!」
リョウタはパニック。
「リョウタ!カエデ!晴れてウルトラ体になったよ!これでパルフェアと戦えるよ!」
フェアとフェミが言う。
「う~ん・・・2人が1つになるとヘンな感じ・・・」
カエデはなれない様子。
「そうだよ。闘志と真心が一緒になったんだもん。ヘンな感じするよ」
「で、お前、なんていうんだ?」
リョウタが聞く。
「あ、そっか。そのまま、フェアミでいいよ」
(本当にそのまんまだな・・・)
名前は、フェアミらしい。
※作者手抜きすぎ!というかた・・・大目に見てやってよ。

「なんなの?!ウルトラ体同士の対決?!」
パルフェアは、突然の事態にパニック!
「おっしゃぁ!!挽回だぜ!」
リョウタは諦めない。
「なによ!ウルトラ体同士だって、あたしが勝つに決まってるわ!」
パルフェアも、相変わらずの自信。
「いけぇえ!!頼んだ!!」
・・・戦いが始まった!!


・・・一方

「・・・だいぶ歩いたな・・・みんな、本当に山にむかってくるのか?」
「わかりまへん」
・・・アキトとフェロは、デビフェアの本拠地の山を目指していた。
「フェアッチも使えないなんて・・・」
アキトは肩を落とす。
「とりあえず1人じゃ心配だから・・・誰かと合流できればいいんだけど・・・」
アキトは辺りを見回す。

あはぁああああん!!!!!!!

「なんだなんだ?!」
突然の泣き声。
「お兄ちゃぁあああん!!ここどこぉおお??!!」
「・・・ユウはんですわ」
・・・泣き声の正体は・・・ユウだった!
「どうしたんだい?」
アキトが近寄る。
「だってだって!お兄ちゃんと再会して1話もしないうちにこんなことに・・・作者のバカ~~~!!!!」
※ユウ君、作者の悪口いうと、君の命ないよ。
「・・・で、ここがどこかわかんなくなった・・・と」
「うん」
ユウが泣き止む。
「そっか。でも、1人より2人さ。とりあえずあの山へ向かおう。アレが一番目印にしやすいからな」
アキトが言う。
「うん」
ユウが頷いたときだった。

・・・誰かいる

「・・・?」
かすかだが・・・声がする。
「誰かいるよ・・・」
ユウが小声で言う。

・・・気づかれたわよ!
攻撃する?
敵かもしれないし、先手あるのみ
本当にプライド高いのね

・・・アキトたちには、かすかにしか聞こえず・・・言葉にならない。

・・・何者かは、近くにある木の棒をとる。

「覚悟!!」
アキトの後ろから何もかが攻撃してきた!
「うわぁ!!」
アキトは驚く。
「たぁ!てぇいやぁ!覚悟!!おとなしく息の根を・・・」
何もかは、棒をふりまわす。
「ねぇ!!」
ユウが叫ぶ。
「怪しいやつは徹底的に・・・って・・・あなた・・・」
「アミ、この子、ユウって子でしょ」
フェスが言う。
「あ、あんた、無事だった?」
アミが聞く。
「僕は大丈夫だけど・・・」
ユウが下を見る。
「・・・そうよ!ここらへんに、ヘンな眼鏡をかけた怪しいヤツが出没したはずよ!!そいつはどこ?!」
アミがユウに聞く。
「・・・」
ユウは黙って下を見る。
「ごごだよ゛・・・」
下から声がする。
「いたわよフェス!徹底的にカタをつけなきゃ!」
アミは、下でぐってりしている人物を蹴りまくる。
「アミ、そいつ・・・」
フェスが言いかける。
「かわいそう・・・」
ユウが言う。
「そいつ、アキトってヤツじゃないか??」
フェスが言った。
「え?!」
アミが足をあげる。
「そうだよ・・・アキトだよ・・・」
アキトが起き上がる。
「嘘~~~~!!!!!!!」
アミは持っていた棒を落とす。
「ひどすぎだ!仲間を敵扱いして、さらにはこんなにボッコボコ!!」
アキトはプンスカ。
「・・・」
アミは口をぽっかりあけたまま・・・


・・・そのころ

「はぁはぁはぁ・・・」
「ふぅふぅふぅ・・・」
フェアミとパルフェアの決戦も・・・長時間にわたっていた。
「このままじゃ・・・体力がなくなっちゃうわよ」
カエデが言った。
「・・・」
リョウタは辺りを見回す。
「・・・!これだ!!」
リョウタは何かを思いつく。
「カエデ・・・木の葉っぱをたくさんあつめてくれ!たくさんだぞ!」
リョウタが小声で言う。
「・・・?・・・分かった」
カエデも葉っぱを拾い始める。

「・・・これだけあればいいな」
・・・山になった葉っぱ。
「カエデ・・・これを・・・」
リョウタが耳打ちする。
「?・・・分かったわ」
・・・2人とも木の上にのぼった。

「フェアミ!・・・上にむかって炎を発射してくれ!・・・カエデ!」


リョウタの合図で・・・葉っぱが上に散って行った。
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♯56 ふたつ
2007-01-14 Sun 21:53
「おいおい!始まって一行目で攻撃かよ?!」
そう。前回ラストで、パルフェアから攻撃が放たれていた。
「くそ・・・!フェア!」
リョウタがフェアッチを出す。
「OK!」
フェアは進化した。

「フフフ・・・それごときで勝てると思うの?」
パルフェアは自信満々。
「なんだと!!」
リョウタは怒り気味。
「それっ!!」
フェアが攻撃する・・・しかし・・・相手はぴくりともしない。
「え?!」
リョウタは驚きを隠せない。
「オホホ・・・その程度の攻撃が通じると思うの?私はウルトラ体よ?」
「ウルトラ体?」
パルフェアの言葉に、聞き返すリョウタ。
「ウルトラ体だって?!」
フェアは驚く。

「なんなんだよ、その、うるとらたいってのは」
リョウタがフェアに聞く。
「妖精には・・・強さを表すランクがあるんだ・・・」
フェアが言う。
「一番強いのが、マスター体。でも、マスター体は今だ未発見なんだ。そんでもって、僕たちの進化前が、ブロンズ体。進化後がスーパー体だよ。今までのハチシモベは、スーパー体だったみたいだよ」
フェアが説明する。
「それで、マスター体とスーパー体の間が、ウルトラ体なんだ。だから、スーパー体じゃ・・・相手にならないよ」
フェアが珍しく弱音を吐く。
「じゃぁ・・・勝てねぇってことか・・・?」
リョウタに不安が走る。

「やっと分かったようね。・・・それじゃぁいくわよ!」
パルフェアは攻撃態勢。
「ヤバヤバヤバヤバヤバ!!究極のピンチってやつかよ?!」
リョウタはかなり焦る。
「それ!!」
パルフェアの攻撃が、一直線に向かってきた!
「うわぁっ?!」
リョウタは逃げるが・・・すぐに追いつかれる。
「うわぁあああ!!」
リョウタが諦めかけたとき・・・

「リョウタ!!」
・・・聞き覚えある声がする。
「なんなの?!ガキが増えた!!」
パルフェアはイライラ。
「・・・?・・・カエデ!!」
リョウタが顔を上げる。
「全く・・・」
カエデはため息をつく。
「そうだ、攻撃は?!」
リョウタが辺りを見回す。
「大丈夫!フェミの攻撃で、消しておいた」
カエデが微笑む。

「キ~~~!!クソガキのくせに!!・・・でも、スーパー体が2人いたって、勝ってこないのよ!」
「なんなの?スーパー体って?」
カエデが聞く。
「あぁ、それは・・・」
リョウタが説明する。

・・・

「・・・そう・・・」
カエデは不安そうな顔をする。
「ハチシモベのほかに、四天王なんていうのがいたのね・・・」
カエデが言葉を付け加える。
「・・・でも、2人いれば大丈夫だって!攻撃すんぞ~!」
リョウタはいつもの調子だ。
「フフフ・・・どうかしら?」
パルフェアは、相変わらずの自信。
「いっけぇ!!」
リョウタが叫ぶ・・・攻撃は・・・

「・・・反応すらしない」
フェアが言う。
「だからいったでしょう?スーパー体がいくらいたって、ウルトラ体には勝てないのよ。・・・ほら!」
パルフェアの攻撃が・・・フェアとフェミに向けられる。

「ほらほら!もうボロボロじゃない!死ぬ前に、降参したら?」
パルフェアの言葉通り・・・フェアたちはもとの姿にもどり・・・キズだらけとなっていた。
「リョウタ・・・ここは逃げましょうよ・・・」
カエデは、キズだらけのフェミの姿を、拒んでいた。
「ここで諦めんのかよ!どうせまたいつか・・・コイツとは戦うことになんだよ!」
リョウタは断固として意見を曲げない。
「リョウタ!ここで戦っても・・・これだけキズついても、相手は平然としてるの!!諦めたくないのは分かる。・・・でも・・・ここで戦っても、自分達がキズつくだけじゃない!」
カエデの言葉は・・・みんなのことを思ってのものだった。
「なんだよ!!ここで諦めて逃げても、どうせいつか戦うんだよ!!逃げてたって、しょうがないんだよ!!」
リョウタが唇を噛む。

・・・2人の意見のぶつかり合い。

「・・・何よ・・・こっちは・・・こっちは、あんたが心配でいってるだけでしょ?!闘志とかいって、ヘンに空回りしてるアンタを、止めたいだけじゃない!!ここで闘志を発揮したって・・・それで何になるの?!」
カエデの目に・・・涙が浮かぶ。
「カエデ・・・」
リョウタがカエデの瞳を、まっすぐ見つめる。

・・・自分の闘志を曲げたくない。
でも・・・カエデの真心を、拒絶したくもない。
これはワガママなのか・・・
2人の人の、2つのとりえを、同時に尊重してはいけないのか・・・

「なにごちゃごちゃ言ってるの?!」
パルフェアは、貧乏ゆすり。

「分かったよ、分かったから!お前の・・・その・・・アレは分かった!・・・なんかよぉ、お前の、真心?ってかも失いたくないし、オレの闘志も捨てたくないわけ。・・・分かってくれよ」
リョウタが必死にカエデに言う。
「・・・あたしだって・・・リョウタに闘志を失えっていってるわけじゃないのよ。でも、やっぱり心配で・・・」
カエデが涙ぐんだ声で言う。
・・・2人とも、自分の意見も、相手の意見も捨てたくない。

「闘志と真心を・・・1つにできればな」
リョウタがつぶやく。
「できるわけないじゃない」
カエデが本調子にもどってきた。
「できるよ」
・・・フェアの声。
「おいおい、冗談だぞ。そんなのありえねぇじゃんか」
リョウタが言う。
「なんか・・・できそう」
フェアが言う。
「あたしもよ、カエデ」
フェミも自信に満ちている。

「そんなの・・・できないわよ」
カエデが言う。

「できる!・・・絶対。2つとも大事だから、2つともくっつける!」
フェアが言う。
「そうだよ!2つとも・・・くっつけるよ」
フェミが後に続けた。


・・・その時・・・フェアとフェミが光った!
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♯55 友情
2007-01-13 Sat 22:56
・・・お兄ちゃん。
僕を・・・殺そうとしているの?
それとも・・・・

「お兄ちゃん・・・」
ユウはマコトを見上げる。
「・・・」
緊迫した空気が流れる。
・・・マコトは、黙ってユウの手を見つめた。

こんなに・・・こんなに傷ついている。
妖精だって・・・みんな動けなくなっている。
みんな、自分を正気に戻すために・・・必死になって、ここまでしている。
自分のしていることって・・・

「・・・ユウ」
マコトは、視線を、ユウの瞳へとずらす。
「お兄ちゃん」
ユウの瞳は・・・不安と純粋さでいっぱいだった。
「・・・っ・・・ユウ・・・!」
マコトは、へろへろと座り込み・・・ユウのことを、そっと抱いた。
「・・・お兄ちゃん・・・?」
ユウはマコトに話しかける。
「・・・ユウ、ユウ」
気がつくと・・・マコトの目には・・・涙。
「お兄ちゃん・・・」
ユウはマコトを心配する。
「ごめんな・・・こんなにケガさせて、ごめんな。ユウ・・・」
マコトは、言いたいことがたくさんあるのに・・・ごめんとしか言葉に出ない。
「喋らなくていいよ・・・お兄ちゃん・・・お兄ちゃぁあん!!」
ユウはマコトを気遣うが・・・自分まで泣いてしまう。

「なんか・・・見てるともらい泣きしそうね」
カエデがそっと言った。
「あぁ・・・僕たちには、とうてい築けないなんかがあるんだろうな」
アキトが言う。
「なんか、ほっとしちゃった」
ハナミが座り込む。

「ちょっとちょっと!!これで♯55を終わりにする気じゃないわよね?!私はまだ残ってるのよ!!」
※ミルフェアさん。いつ終わるかは、作者の勝手です。
「おっと、そうだ!いくぜぇ!!って・・・みんなひん死なんだった・・・」
リョウタが肩を落とす。
「ごめん・・・オレのせいだよな」
後ろから・・・マコトの声がする。
「マコト・・・」
カエデが心配そうに見つめる。
「マコト、オレは・・・オレは戦える」
フェマが言った。
「・・・・・・大丈夫か?」
マコトは一瞬黙ったものの・・・ここでも結局過保護さを発揮?
「大丈夫だから。そんなに過保護になんなくて」
フェマは呆れ顔。
「そっか」
マコトは安心した顔になる。

「・・・マコト、大丈夫なのね」
ハナミが言う。
「ごめん、お前らを倒して・・・証をとろうなんて、おかしいよな。こんなの・・・友情じゃないよな」
「分かってんじゃん」
リョウタとマコトの・・・ハイタッチ。

パンッ・・・

手と手が重なった瞬間・・・ネックレスと・・・マコトのフェアッチが光った。

「・・・」
フェマは、大きな翼の鳥へと姿を変えていた。
「なんだなんだ?!」
リョウタはパニック。
「あんた・・・いい加減慣れなさいよ」
カエデが呆れた様子で言う。

「ちょっとちょっと!あたしが利用するつもりで利用されちゃったじゃない!!」
ミルフェアはかんかんに怒っている。
「本当の友情を受けてみろ!!」
リョウタが言った。
「・・・そんな・・・あはぁぁあああん!!」
ミルフェアは泣き出した!

「なんだなんだ?!いつものパターンなら、姿が変わったぐらいで調子にのるな!とかいって、バトルになったのに・・・」
アキトは、いつもと違うパターンに驚く。
「あたしたちハチシモベはね!もともとはちっぽけなフェアリーモンスターなのよ!!それを、デビフェアのせいで、勝手にハチシモベとかいって、遺伝子を別のものにされたのよ!!・・・だから、命だけでも助けてよ!!」
ミルフェアは驚くべき事実を発した。
「え?!」
みんなは驚く限り。・・・しかし・・・
「それでも・・・お前のやったことは許さない!」
フェマは・・・ミルフェアを攻撃した。

「そんな・・・あぁぁああああ・・・!!」
ミルフェアは・・・倒されたかのように思えた。しかし・・・

『ヨクモ・・・ヨクモヤッタワネ!!・・・コレデアカシガヤッツ。アカシガヤッツソロエバ・・・アノトビラガヒラカレル。・・・ソウ、アトノフタツハナクテモ、トビラハヒラクノ。ソレヲソシスルニハ・・・アナタタチヲ・・・バラバラにスルノヨ!』
ミルフェアの声がする。
「10個のうち・・・8個あれば・・・あの扉が開くのか?!」
アキトが聞いた。
『ソレ!』
ミルフェアの言葉と同時に・・・まぶしい光に包まれる。
「うわぁああああ!!!」
辺りが光って・・・なにも見えなくなった。


・・・・・・

「ん・・・?」
「リョウタ~大丈夫?」
リョウタが目を開けると・・・さっきまでいたところとは・・・全く違う景色。
「あれ?みんなは・・・」
リョウタが辺りを見回す。
「それが・・・みんな別のところにいるんだよ」
フェアが言う。
「フェアッチ!」

ブーブーブー

「・・・おい・・・」
リョウタは硬直する。
「ほらね。通信もできないんだよ」
フェアが言った。
「どうする?・・・どこいけばいいんだ?」
リョウタはあせる。
「あの、デビフェアの本拠地の山へいこうよ。あれが一番デカイから、みんなもそれを目印にしてくるはずだよ」
フェアが、山を指差していった。
「あぁ・・・」
リョウタもその山を見つめる・・・そのとき・・・

『オホホホ・・・私を倒せるかしら?』

どこからか・・・声がする。

「誰だ?!」
リョウタが辺りを見回す。

『私は、四天王として、デビフェア様に派遣されたの。パルフェアよ』
パルフェアが言う。
「パルフェア・・・?四天王?」
リョウタはまたまた硬直。
「そう。四天王」
パルフェアが実体化する。
「おわっ?!どこからでてきた?!」
リョウタは腰を抜かす。

「いくわよ!!」


攻撃が放たれた!!
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♯54 思い出
2007-01-12 Fri 23:53
・・・敵の味方になっても、お兄ちゃんだもん。
今度こそ・・・まっすぐ、お兄ちゃんの目をそらさない。
傷ついても・・・まっすぐ見つめる。

「ユウ~!メシだぞメシ!」
リョウタがユウを呼ぶ。
「・・・うん!」
ユウは急いでかけつける。
「アキトはんが収穫なかったさかい、かわりに、フェナが大量の魚を釣りましたで!」
フェロが言う。
「ユウ、食べましょ」
カエデが焼き魚を差し出す。
「うん」
ユウは、もう立ち直ったかの様子を見せる。

・・・焼き魚・・・

あっちの世界で、お兄ちゃんに、よく骨をとってもらったな。
・・・自分でとらなきゃ・・・
ダメだよ・・・。お兄ちゃんの思い出でいっぱいだよ・・・。

ユウの目から・・・自然と涙がこぼれる。

「ユウ!どうしたんだ?」
リョウタが聞く。
「なんでもないの!・・・本当だよ。なんでも・・・」
ユウは、真っ赤な顔を手で隠す。
「分かった!魚の骨がとれないんだな!・・・マコトにとってもらってたもんな~」
「バカ!!」
アキトの言葉に・・・みんながすかさず叫ぶ。・・・今のユウに、『マコト』という言葉はNGワードである。
「どうしたの?話していいのよ」
カエデがユウの顔を見る。
「なんでも・・・ないよ」
ユウが泣きながら言う。

「なになに?!もしかして、魚がまずかった?!」
フェナが慌てる。
「・・・ほら」
シュウは、ユウに、粉末で作ったココアを与える。・・・準備がいいのか?それともたまたまか・・・紙コップもあった。
「・・・」
ユウはそれを、ゆっくり飲む。
「アイツのこと・・・思い出したんだろ?」
シュウがユウに聞く。
「・・・うん・・・」
ユウが頷く。・・・シュウは、ユウのココロを・・・見透かすようにして見ていた。
「お兄ちゃんに・・・骨とってもらったの。思い出しちゃってっ・・・」
ユウの言葉が・・・涙にあふれている。
「ユウ・・・そうだったの・・・」
カエデがユウを心配する。
「おかしいよね。僕・・・僕っ」
ユウが泣きながら言う。

「よかった~!僕のせいじゃない系??」
フェナは安心する。
「お前が骨付きの魚もってくんのがいけないんだよ」
シュウが言い返す。
「ひどっ!」
フェナは、カルチャーショック?!


・・・そのころ

「全く・・・あのちっこいのしつこいのよ」
ミルフェアはプンスカ。
「・・・ユウ・・・」
マコトはユウの涙顔を思い出す。

ユウが、あんなに傷だらけになって・・・自分のもとへ走ってきた。
なのに自分は・・・手を出そうとしてミルフェアに止められ・・・ユウを助けられなかった。
これは・・・本当に正しいのだろうか・・・

「次は・・・あのガキを集中狙いよ」
ミルフェアはそういうと・・・マコトをつれて・・・走り出した。


・・・・・・

「さて、1段落ついたし・・・マコトを探しに・・・」
リョウタが立ち上がる。
「そうね・・・」
カエデも出発するさんだん。

「決着をつけるわよ!!」
・・・聞き覚えのある声。
「ミルフェア!」
アキトが言う。
「今日こそ決着をつけるわよ!・・・それ!」
ミルフェアが言うと・・・無数の爆弾が爆発。
「うわっ!」
みんな・・・なかなかマコトに近づけない。

「攻撃ができないんじゃ無理よ!!」
ハナミが叫ぶ。
「しょうがないわよ!」
カエデが言い返した。

「煙幕!」
ミルフェアは、さらに攻撃を仕掛ける。
「前が見えねぇじゃねぇかよぉ!!」
リョウタはイライラ。
「いくわよ!」
ミルフェアが、岩石をとばしてきた!

「うわっ!!」
妖精が・・・全員ひん死!
「マジかよ!」
リョウタは慌てる。
「最強か!」
アキトが言う。
「おい・・・どっかのお笑いチームのパクリしてんじゃねぇよ・・・」
リョウタは呆れ顔。

「いっけぇ!」
ミルフェアの無数の攻撃が・・・ユウをめがけた!

「ユウ!!」
・・・煙につつまれたユウ。
「死んだってこと・・・ねぇよな」
リョウタが最悪の出来事を予想する。
「いたら返事しなさぁい!」
ハナミが言う。・・・応答はない。
「ユウ!ユウ!」
アキトが叫んでも・・・応答はない。
「ま・・・さか」
ケンが言う。・・・ユウは・・・

「お兄ちゃん」
・・・聞き覚えのある声。

「・・・ユウ!」
リョウタが言った。

「死ねないよ。・・・思い出がいっぱいで」
ユウが、帽子を深被りをする。
「僕、弱虫だから、必要なときだけお兄ちゃんに頼ってた。・・・それで、お兄ちゃん、疲れたよね・・・これからは、しっかりするよ。だから・・・」
ユウが言葉を続ける。
「もう一回・・・ユウ、って言って・・・!」
ユウの、純粋な主張だった。

「・・・お前が、そこまで考えてたとは思わなかった」
後ろから口を開いたのは・・・フェマだった。
「そこまで証のこと考えてたの知らなくて、オレは自分しか見てなかった。自分がよければ、なんて間違ってること、やっと分かったんだ」
フェマが話し出す。
「悪かったよ、これからは・・・マコトのこと、ちゃんと見るから・・・」
予想もしなかった言葉。・・・リョウタの説教が通じたのか・・・

「聞いてりゃ生意気なのよ!・・・坊や!あの、ユウとやらを殺してきな!!」
ミルフェアが、マコトの背中を押す。


「・・・お兄ちゃん・・・」
ユウは、不安そうな顔をする。
「・・・」
周りもしんっ、としている。
「・・・」

マコトはユウに、手を近づけた。
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祝☆キャラソン完成?!
2007-01-12 Fri 20:46
1通のメールが届いたよ・・・ ((不気味・・・

「この小説、キャラソンあるんですか?小説内にちらちらありますよね」

・・・作者の返信

「ないです。あれ、適当です」

・・・そしたら

「50回突破記念に詩を書いたんですが、よければ使ってください」

その詩を読みました!!


本当にフェアファンらしくて、授業中も勝手にリズムつけて、ココロで歌いまくり!

フェアファンの詩として、そして、正式キャラソン(?!)誕生ですw

リズムを適当につけてみてくださぃw




            Colors・・・


(リョウタ) 光る大地 輝く空
       それが当たり前だと思ってた
       だけど違う すべてが違う
       まだまだ知らないことばかり

(マコト)  聳え立つ木 ざわめく海
       すべてがそうだと信じてた
       だけど違う どこもが違う
       まだまだできないことばかり

(カエデ)  時には泣くこともある
       からに入ることもある
       それはいいことなのか

(リョウタ
 マコト   君はどう思う?
 カエデ)

(全員)   Nice Colors
       目をあわせることすら
(アミ)   怖がっていたあの日
(全員)   Nice Colors
       まっすぐ君を見たい
(アミ)   そう思ったあの日

(シュウ)  無限に広がる 原色のColors
       まだまだ混じりあうこと恐れてる
       原色がまざりあって
       キレイになるか分からないから

(全員)   Colors・・・


(ハナミ)  運命の糸 同じ星空
       そんなの信じていなかった
       でも今はある すぐそこにある
       まだまだ未知のことがある

(アキト)  永遠の扉 未来への扉
       そんなのあること知らなかった
       でも今は見える すぐそこにある
       まだまだたくさん扉ある

(ユウ)   ときには苦しい時もある
       八つ当たりもしてしまう
       それは正しいことなのか

(ハナミ
 アキト   君はどう思う?
 ユウ)

(全員)   Nice Colors
       手を繋ぐことすら
(アミ)   拒んでいたあの日
(全員)   Nice Colors
       まっすぐ前を見たい
(アミ)   そう誓ったあの日

(ヒカリ)  夢へと向かっていく 私たちのColors
       まだまだ他の色を 怖がっている
       原色が混ざり合って
       汚くなること恐れてる

(全員)   Colors・・・


(全員)   時には悔やむこともある
       悲しくなる時もある
       それで諦めていいのか
       君はどう思う?

(全員)   Nice Colors
       同じ道行くことすら
(アミ)   不安がっていたあの日
(全員)   Nice Colors
       まっすぐ空を見ていたい
(アミ)   そう夢見たあの日

(全員)   未来を誓う 僕らのColors
       思いっきり混じっていいんだと
       最後は必ず手をとって
       キレイになれる日がくるから


(全員)   Nice Colors
       目をあわせることすら
       怖がっていたあの日
       Nice Colors
       まっすぐ君を見たい
       そう思ったあの日・・・


(全員)   みんなが混ざって
       キレイにキタナクなった僕ら・・・


(全員)   Colors・・・・・・














・・・とりあえず、いい歌詞としかいいようがなぃ!

誰がどこを歌うかまで、本格的に考えてくださった、ペンネーム、
K・M・Lさま、ぁりがとぅござぃました!!

クラスの一番後ろの席なんだけどもね、((関係ない

この歌詞が、本当にピッタリだとつくづく思います。

混ざり合うこと恐れてるとヵ・・・なんヵわかる気がします。

クラスを見ていても、レッドとヵ、イエローとヵがイメージカラーな人がいれば・・・ブルーとヵ、ブラックが似合う人もいるわけです。

黄色と黒を混ぜて、キレイな色になると思いますか?

・・・どうしても、自分とあわない人がいる。
だから、友達になるには・・・話すには勇気がいる。
混じりあって、ヘンになるのを恐れる気持ちが、原色が混ざるという比喩を使って表されています。

でも最後には、キタナイ色だけど、それがすごく輝いて見える・・・と歌っています。

クラスでもそんな光景、1度は見たんじゃないでしょうか。

まさしく、フェアファンって感じの歌ですね・・・。。

性格の違うヤツらが、みんなで生きていくんですからね。

原色の違うヤツらが、混ざり合うんですよ。


ふとしたとき、友人関係で悩んだとき・・・そっと口ずさんでみてください。


あなたの原色・・・何色ですか?
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♯53 傷跡
2007-01-11 Thu 22:31
・・・なんで、命を掛けた旅で・・・仲間のこんな姿を見なければいけないんだろう。
信じたくなかった・・・ココロが、それを拒絶した。
まさか・・・まさか・・・という言葉だけが頭をよぎる。

「マコ・・・ト?」
リョウタが再度聞きなおす。
「・・・そんな・・・嘘よ」
ハナミが座り込む。

信じたくない。何かの間違いだ・・・。

「やい!お前が・・・お前が洗脳でもしたんだろ!分かってるんだぞ!!」
リョウタは、信じたくない真実を・・・拒むように、言葉をぶつける。
「何を言っているの?私、洗脳術なんか使えないわよ。・・・契約したのよ。・・・この子の証を光らせるから、あたしの味方になる・・・ってね」
「嘘だ!そんなの・・・嘘だ!!」
ミルフェアの言葉を・・・リョウタがかき消す。
「何かの間違いだ・・・そうだ!それはCGなんだ!そうだろ?!」
アキトも、真実を受け止められない。

まさか、マコトが・・敵の味方になるなんて・・・信じたくも聞きたくもなかった。

「マコト・・・マコト、正気なの?!」
カエデが一歩前へ出る。
「考え直してよ。私たち、ずっと・・・ずっと一緒にいたじゃない」
カエデがマコトの目を見る。
「ねぇ・・・お願い!」
「ごちゃごちゃうるさいのよ!!」
カエデの言葉を・・・ミルフェアの言葉と攻撃がもみ消す。

「きゃっ?!」
カエデが後ろに倒れる。
「カエデ!」
リョウタが近寄る。
「大丈夫?!」
フェミが心配そうに言う。
「うん。平気よ」
カエデが微笑む。

「ちょっとコラ!正気に戻りなさいよ!今すぐ戻らないと、リンチじゃすまないわよ!」
ハナミが怒り気味に叫ぶ。
「・・・」
マコトは何も言わない。
「マコト!あんたリンチされたいわけ?!」
ハナミがつかつかと近寄る。
「おい!危ない・・・」
アキトが言うのも遅かった。
「うるさいっつってんでしょ?!」
ミルフェアが、さらに攻撃!

「ひやっ!」
ハナミが倒れこむ。
「いわんこっちゃないな~大丈夫?」
アキトが言う。
「もう!相手の攻撃が早いのよ!とっととやっつけちゃいましょうよ!」
「バカ!」
ハナミの言葉に、すかさず言葉を返すみんな。
「んなことしたら、マコトが死ぬだろうが!」
リョウタが言う。
「だって!マコトはもう敵なのよ!!倒していいじゃない!!」
ハナミが反論。
「おちつけよ、アイツはアイツなりに混乱してるんだろ」
シュウが間に入る。

「お兄ちゃん・・・」
ユウがマコトを見る。
「分かる?ユウだよ、お兄ちゃん。・・・僕のこと、忘れちゃったの?みんなのこと・・・」
ユウがマコトに近寄る。
「・・・ユウ」
マコトが手を出そうとする。
「坊やは手を出さないで!!・・・くそ坊主!どっかいきなさい!」
ミルフェアの攻撃が・・・ユウをめがけてとんでいく!

「あ!」
ユウが倒れる。
「ユウ!」
リョウタが近寄る。
「・・・お兄ちゃん!」
ユウはそれでも、マコトのもとへ走る。
「くるなっつってんの!!」
ミルフェアは攻撃を続ける。
「やだ!お兄ちゃんを・・・お兄ちゃんを返すまで、やめないよ!」
ユウは必死に走る。攻撃されて倒れては・・・また走る。
「・・・しぶといんだよ!!!!」
ミルフェアも攻撃を続ける。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!!」
ユウは、もう血だらけのキズだらけ。

「もうやめろユウ!お前が死ぬぞ?!」
リョウタがユウの手を掴む。
「いやだ!お兄ちゃんを返してもらうまで・・・!」
ユウはリョウタの手を振りほどき・・・また敵の元へ走る。

「・・・まさかここまでしつこいヤツがいたなんて・・・一時退却よ!」
ミルフェアは、マコトを連れ去っていく。
「お兄ちゃん!!」
ユウは追いかけようとするが・・・力尽きて転倒。
「もうやめろ!」
シュウがユウの両腕を掴む。
「そうだよ!ユウが死んじゃうよ!!」
アキトが足を掴む。
「お兄ちゃん・・・お兄ちゃぁぁぁぁぁぁあああああああん!!!!」
ユウが・・・泣きながら叫んだ。
・・・みんながその光景を・・・黙って見ていた。

・・・

「・・・っ!」
ユウのケガの手当てにかかる、シュウとアキト。
「・・・あれだけ・・・やるとは思わなかった」
リョウタがユウをちらっ、と見て言う。
「あたしもよ・・・それだけマコトを強く思っているってことよね・・・」
カエデが言う。
「お腹すいた~~~!!!!」
ハナミは相変わらずの自己中心的!!
「~~~・・・こんなときに・・・」
アミがため息をつく。
「全く・・・僕がなんか探してくるから・・・シュウ、あと任せていいかな」
「分かった」
アキトはそういうと・・・フェロとどこかに行った。
「オレたちは火の準備でもしようぜ」
リョウタが言うと・・・みんなが木を拾い始めた。

・・・そんな作業をしているところから数十メートル離れたところに・・・ユウとシュウがいた。

「・・・お兄ちゃん・・・どうして敵の味方に・・・」
ユウは納得がいかない様子。
「・・・」
シュウは黙ってユウのケガの手当てを続ける。
「・・・ひくっ」
ユウは、また泣き始めた。
「よく分かんないよ・・・僕、お兄ちゃんのことが、好きなのか・・・許せないのか・・・」
ユウが喋りだす。
「お兄ちゃんのこと・・・好きなのか嫌いなのか・・・追いかけなくてもいいって思っちゃって・・・」
「・・・」
シュウは黙って、ユウの言葉の1つ1つを聞く。
「そんなのダメって分かっても・・・敵の味方になったお兄ちゃんが許せなくて・・・みんなをキズつけたお兄ちゃんが・・・」
ユウの中の迷いが・・・涙を誘う。

自分は今まで・・・マコトのことをスキだったのに・・・マコトは仲間を裏切った。
許せないのに・・・追いかけなくていいのに・・・スキが消えてくれない。前までの思いが・・・消えてくれない。

「・・・」
シュウは、ユウの話を聞き終えると・・・ユウの手を、黙ってあげてみせる。・・・ユウはその手を見る。
「お前が・・・アイツをスキなのか嫌いなのかなんて、それはお前しか分からないけど・・・お前は、嫌いなヤツのために、身を投げ出せるか?」
「・・・」
シュウの問いかけに・・・ユウは首を横に振る。
「・・・お前は傷ついたと思う。この腕のキズと同じくらいに・・・でも、ここまで傷ついてまで敵に向かって行ったのって・・・アイツがまだ、スキだからなんじゃないのか?」
ユウは顔を上げる。
「それが分かれば、追いかけるべきかほっとくべきか・・・自分で分かるだろ」
シュウはそれだけいうと・・・掴んでいた手を離して、みんなのところへ歩いて行った。


・・・そうだ。僕がこんなに傷ついたのは・・・お兄ちゃんにもとにもどってほしくて。
もとのお兄ちゃんがスキだから・・・お兄ちゃんがスキだから、こんなに傷つく事が出来たんだ。
お兄ちゃんが本当に嫌いなら・・・ケガなんかしてないよね。

お兄ちゃん・・・ごめんね。不安定になっちゃって。

だけど僕・・・追いかけるよ。もとのお兄ちゃんにもどって、もっと話したいよ。

ユウはそう決心した。


自分の傷跡を・・・見つめながら。
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♯52 兄弟
2007-01-10 Wed 20:52
・・・マコトの脳裏には・・・迷いもあった。
仲間を傷つけるのが・・・正しいことなのかと。
しかし、今は、この孤独から抜け出したかった。・・・悲しさにうもれたココロを、光で染めたかった。

「じゃぁ、決まりね。ちょっと待ってなさい。ここで待ってるのよ!」
ミルフェアはそう言うと・・・どこかに行ってしまった。
・・・今から逃げても・・・遅くはない。
今なら、考えを改めなおすチャンスだ。
しかしマコトは・・・どうしたらいいか分からずに、黙って待つままだった。


・・・

「ミルフェアよ・・・お前が最後のシモベだと言ったはずだ」
デビフェアの声。
「・・・それは承知です。だからこそ・・・」
「敵に味方するのが、正しいというのか?!」
ミルフェアの言葉を消すかのように・・・デビフェアが叫ぶ。
「落ち着いてください。プラフェアの時に分かったのですが、相手は仲間がいないとなんにもできません。・・・そこで私は、1人を味方につけて、先に8人をやっつける作戦を立てたのです。1人倒して8人で責められるより、1人味方につけて、8人やっつけたほうが効果的だと思いませんか?・・・1人でも仲間がこちらにつけば、相手は何も攻撃できないでしょう?そして、その1人を、役目を果たしたら、ぼろぞーきんのように捨てて殺せばいいのです。・・・完璧だと思うのですが」
ミルフェアは、うぜーというように答える。
「・・・その作戦に・・・期待していいのだな?」
「はい。確実に成功させて見せます」
ミルフェアは、自信に溢れた顔で答える。
「・・・下がれ」
デビフェアは、ミルフェアを解放した。

「・・・あ~も~・・・デビフェアとかいってうざいんだから・・・ちゃんとやりますよ。やりゃいいんでしょ?!」
やっぱりミルフェアの性格はハナミ似だ。
「・・・まぁ、今回は、おもしろい事件にありつけそうだし・・・ストレス発散になるってのは確かだしね」
ミルフェアは、マコトのもとへ向かっていた。


・・・そのころ

「マコトのヤツ・・・1人になりたい、だなんて、アイツらしくねーな」
リョウタは、マコト失踪の理由がイマイチつかめない。
「・・・お兄ちゃん・・・どこにいるの?・・・」
ユウはふらふらとした足取りで・・・みんなの後ろを歩く。
「大丈夫よ、ユウ。マコトは近くにいるわ」
カエデがユウに声を掛ける。
「お兄ちゃん・・・お兄ちゃん・・・」
ユウはさっきからそれの繰り返し。

「・・・ダメよ。励ましても、同じことの繰り返し」
カエデがみんなに小声で言う。
「やっぱり、兄弟が離れるのって寂しいものなのかしら」
ハナミが言った。
「どこに行ったか分かんないってのがね・・・」
アキトが腕を組んで言う。

・・・そして少しでも目を離せば、ユウと10,20mくらいの差ができる。

「・・・あれで先に進めるの?」
ユウのほうを見ながら・・・アミがみんなに聞いた。
「ムリ・・・だろうな・・・」
アキトが言う。
「ここらへんで休む?」
ハナミが言う。
「そうするか」
リョウタが座り込む。
「ユウ、休みましょ」
カエデがユウのもとへ近寄る。

「・・・僕・・・お兄ちゃんのとこ・・・いく」
ユウはふらふらと1人で歩き出した。
「あ、ユウ!」
リョウタがユウの手をつかむ。
「・・・離してよ・・・お兄ちゃんのところ、いくんだ」
「ユウ!、マコトのことが気になるのは分かるけど・・・お前まで迷子になったらどうすんだ!」
リョウタが叫んだ。
「何が分かるの?・・・お兄ちゃんのことが心配なんだ。お兄ちゃんが死んだりしたら・・・僕・・・」
ユウの目から・・・次第に涙がこぼれる。
「ユウ・・・」
リョウタがつかんでいた手を離す。
「・・・とりあえず座ったらどうだ?」
シュウが声を掛ける。
「・・・」
ユウは黙って座り込んだ。

・・・

あんなに照り付けていた太陽が落ち・・・月が輝きだした。

「・・・フェアッチ使えないのか?」
リョウタが言う。

ブーブーブーブ・・・

「・・・使えねぇジャン!役立たず!!」
リョウタが地面を蹴る。
「リョウタはん!説明聞いとらへんやろ?!・・・通信は、相手も通信ONにせんといけへんさかい!マコトはんがOFFにしてるんですわ」
フェロが呆れたように説明する。
「マコト・・・それだけ悩んでるのね」
カエデが心配そうに言う。
「本当に・・・ごめんなさいっ。僕が余計なこと言ったから・・・」
ケンが頭を下げる。
「・・・オレたちに言ってもしょうがないだろ。・・・原因より、竹松を見つけるのが先だ」
シュウがそれを流す。
「そうね・・・」
ハナミが言う。
「もう寝ないか?明日、明るくなったら探そうよ」
アキトが提案する。
「えぇ・・・寝ましょ」
カエデが言うと・・・みんなが寝る体勢にはいった。

・・・深夜

「お兄ちゃん・・・」
ユウは起き上がる。
「どこ・・・いくの?」
フェムが聞く。
「・・・ちょっと・・・」
ユウはどこかに行ってしまった。

「・・・どうして・・・どうしてお兄ちゃん、どこか行ったの?・・・」
ユウは地面を見ながら・・・どこかにいるマコトに問う。
「僕が悪いのかなぁ?・・・お兄ちゃん、もっといい子になるよ。お兄ちゃん・・・」
ユウは目に涙をにじませる。
「お前のせいじゃねぇんじゃねぇの?」
後ろから・・・聞き覚えのある声。

「隣いいか?」
シュウが隣に座る。
「・・・お兄ちゃんに会いたい。なんでどこか行っちゃのか聞かないと・・・納得いかないよ」
ユウは手で涙だらけの顔を隠す。
「あの・・・過保護な竹松が、お前のことを悪く見るってことはねぇと思うけど。・・・お前がメカデントに連れて行かれたとき・・・アイツは狂いまくってお前を探した。それはお前が好き?だからなんだろ。・・・次はお前が、アイツを探してやんなきゃいけねぇんじゃねぇの?・・・ムリして死なない程度に」
「・・・うん」
シュウの言葉に・・・ユウはそっとうなずく。
「・・・ごめんなさい。・・・なんか、迷惑だよね」
ユウが涙でいっぱいの目で誤る。
「なんで誤るんだよ」
シュウはそう言うと、ハーモニカをひきだした。

「・・・お兄ちゃん・・・」
ユウはそう言いながら・・・眠ってしまった。
「おい、コイツおぶって、みんなんとこ行けってのかよ」
※はい。そうです。
「・・・」
シュウは、ユウを起こさないように・・・そっとおぶった。
「シュウ~!なんでユウはおんぶして、僕は1回もおんぶしてくれないのさ~!」
フェナが登場!
「うるさい。お前は飛べるだろ」
「ちょっと!未来のベスト俳優になんてこと言うの!」
「うぅ~ん・・・」
ユウがうなりはじめた。
「お前のせいだからな」
シュウが言った。
「そんなぁ~」
フェナは肩を落とす。

「・・・何日ぶりだろーな、人をおぶったの」
シュウはユウを木にもたれかからせて・・・その場を後にした。

・・・次の日

「寝た寝た~!」
リョウタが起きてくる。
「・・・」
ユウがリョウタの服を引っ張る。
「なんだ?」
リョウタがユウを見る。
「ごめんなさい・・・昨日、ひどいこと言っちゃって・・・」
ユウが誤りだした。
「あ?・・・・いーのいーの!オレはそういうの、寝たら忘れるタチだし」
リョウタが微笑んで言った。

「フフフ・・・」
どこからか・・・声がする。
「誰だ?!」
アキトが辺りを見回す。
「・・・私よ・・・ミルフェア」
ミルフェアが現れた!

「まさか・・・最後のハチシモベね?!」
カエデが聞く。
「そうよ?」
ミルフェアが答えた。
「ぶったおしてやる!!」
リョウタが前へ出た。

「・・・これでも・・・同じことが言えるかしら?」
ミルフェアが何か、合図をする。

ザッザッ・・・

・・・木をのぼる音。

「・・・!」
みんなが硬直した。
・・・リョウタが声を漏らした。


「マ・・・コト?」
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♯51~60 総まとめ!
2007-01-08 Mon 19:26
♯51 孤独

みんなが起きてくると・・・マコトの姿がない。フェマが預かった手紙には、1人にさせてという内容が書かれていた。・・・昨日の言葉を気にしてのものだと、みんなが思う。だが、パートナーのフェマはそっけない言葉を放つ。
『追いかける?そんな必要が・・・あるっていうのか?』
♯51を読む!

♯52 兄弟

マコトの中に、まだ迷いがあるものの・・・ミルフェアの提案に同意してしまう。そんな中、デビフェアに怒られるミルフェアは、とんでもない作戦を明かす。一方、マコトを失ったユウは・・・頭がパニックと放心状態になってしまう。
『僕が悪いのかなぁ?・・・お兄ちゃん、もっといい子になるよ。お兄ちゃん・・・』
♯52を読む!

♯53 傷跡

マコトが敵の味方になったのを、どうしても受け入れられないリョウタたち。何かの間違いだと、必死に訴え続けるが、言葉もむなしく、マコトが敵の味方になったのは事実だった。・・・容赦なく、ミルフェアの攻撃が舞う!
『それが分かれば、追いかけるべきかほっとくべきか・・・自分で分かるだろ』
♯53を読む!

♯54 兄弟

敵でも味方でも・・・お兄ちゃんはお兄ちゃん。マコトはマコト。ユウはそれを胸に、マコトを探す決心をする。・・・立ち直ったかの様子を見せるユウだが、フェナの釣った魚が、ユウの思い出と涙を誘い出す?!
『・・・お前が、そこまで考えてたとは思わなかった』
♯54を読む!

♯55 友情

マコトは、自分を殺そうとしているのか。それとも・・・。ユウと周りが不安に包まれる。・・・マコトは、傷だらけのユウの手を見て、自分の考えを改めようとする。マコトはユウの瞳へと視線をずらす。・・・マコトの考えが変わった!
『ごめん、お前らを倒して・・・証をとろうなんて、おかしいよな。こんなの・・・友情じゃないよな』
♯55を読む!

♯56 ふたつ

・・・敵の攻撃に、苦戦するリョウタたち。さらに、進化しても、攻撃が全く通じない!そこで聞いた、ウルトラ体という言葉。・・・フェアの話によると、フロンズ、スーパー、ウルトラ、マスター体とあり、自分と敵とでは、強さが違うというのだ!
『闘志と真心を・・・1つにできればな』
♯56を読む!

♯57 複数

作者&リョウタのボケトークのあらすじはぬかして、パルフェアは、フェアたちの変化に驚く。・・・フェアとフェミは、フェアミとなり、ウルトラ体となったのだ。・・・ウルトラ体同士の戦い。一方、アキトは、誰かの泣き声をキャッチ?
『ひどすぎだ!仲間を敵扱いして、さらにはこんなにボッコボコ!!』
♯57を読む!

♯58 予感

リョウタの考えは・・・見事に成功を収めた。属性と葉っぱをフル活用。そんなリョウタに、何かを感じるカエデ・・・。そのころ、アキトたちの言い合いの最中、1通の手紙。・・・いかにも怪しそうだが、読んでみることに。内容は・・・
『リョウタも・・・マコトも・・・離れてく気がしただけなの!・・・』
♯58を読む!

♯59 偽り

・・・今度はリョウタが黙り込む。カエデは声を掛けるが、リョウタは反応しない。何回か声を掛けると、大丈夫だから!と返答がくる。カエデは、リョウタの暗い瞳が気になって、リョウタに問い詰める。すると・・・リョウタからキツイ言葉が放たれた。
『今すぐにでも・・・シュウとかわりてぇよ・・・』
♯59を読む!

♯60 疑問

おばけの世界・・・ユウたちは、早く部屋を逃げ出そうとするが、それができない。一方アミたちは、何者かの寝室に侵入し、ものをあさりまくる。するとでてきたのが『ウルトラ体のおきて』という紙。その内容は・・・
『だって、おばけ見ると、最高速度が2倍ほどあがるんだ~~!!』
♯60を読む!
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♯51 孤独
2007-01-08 Mon 19:23
・・・次の日

「はぁ~あ、よく寝たよく寝た」
リョウタは、起きてくるなりあくびをする。
「・・・みんな来た?」
カエデが周りを見回す。
「マコトは?」
アキトが言う。
「・・・どこいったの?」
ハナミが聞く。
「・・・・・・・これ、預かった」
フェマが、1つの紙を手渡す。
「あ?・・・」
リョウタがその紙を受け取り・・・開いた。


『1人にさせてくれ。・・・ごめん』


「マコト・・・」
カエデが同情を抱く。
「昨日のこと、気にして・・・」
リョウタが唇をかむ。
「すいません。・・・なんか、僕のせいみたいで・・・」
ケンがすまなそうに言う。
「・・・」
みんなが黙り込む。
「・・・気にすることでも・・・ないと思うけど・・・」
アキトが口を開く。
「結構気にするわよ!早々進化した人は分からないけどね。自分が役立たずで、みじめで、なのに周りはどんどん強くなって。それで昨日、危なくないかって言われちゃったもんね!」
ハナミが反論。

「それよりさ・・・なんでお前、追いかけなかったんだ?」
リョウタがフェマに聞く。
「追いかける?そんな必要が・・・あるっていうのか?」
予想外の答えに・・・みんなが硬直する。
「なんでって・・・パートナーじゃんか!!心配とか、しないのかよ?!」
リョウタが怒った気迫で言う。
「・・・自分がよければいい」

自分がよければいい・・・

・・・自分が生きていられれば・・・マコトは必要ない・・・?

「・・・てめぇなぁ!!」
リョウタが拳を振り上げる。
「リョウタ!」
カエデが止めに入る。
「どけよ!一発殴んねぇと・・・気がすまねぇよ!!」
リョウタが叫ぶ。
「リョウタ・・・」
カエデはその気迫に・・・何もいえなくなる。
「・・・自分が大事な・・・今のアイツに、何やっても無駄だろ」
シュウが冷静な態度で言った。
「・・・マコト・・・」
リョウタは、まだ震えている拳をおろした。
「お兄ちゃん・・・」
ユウはマコトのことを・・・1番心配していた。


・・・そのころ

・・・湖。そこに・・・ただ1人腰を下ろす。

「・・・オレ・・・いいとこなんかあんのかな・・・」
マコトは湖に石を投げ・・・ため息をつく。
「・・・自信・・・もてねぇな」
マコトはそっと言葉を漏らした。


・・・この世界に来て・・・みんな・・・いいところを発揮し、何かを得ている。

リョウタは、いつもながらのリーダーシップで・・・みんなをまとめると同時に、自分の持つ、熱い闘志を見せ付けた。

カエデは、常にみんなのことを考え、自分のパートナーのことを考え、真心もって・・・敵に挑んだ。

シュウは、冷静に、確実な考えと判断をその場でくだし、影でみんなを支えてきた。そして・・・感情を素直に言い表すようになった。

ヒカリは、男のケンカに割って入って、みんなのためだから・・・と頭を下げた。そして、愛情についての何かを得た。

アキトは、責任感を出して、最年長としてのできることを発揮してきた。そして、最年長の役目を、改めて見直した。

ハナミは、常に自分らしく、自分を捨てなかった。何が正しいのかを、自分で考えるようになった。

アミは、どんな敵にもプライドもって立ち向かい、前を見て、未来を信じて戦い続けた。

みんな・・・みんないいところを発揮して、何かを得ているのに・・・自分は、ろくに何かを得てないし、何か発揮したわけでもない。

そして、ユウまでもが・・・自分より先に成長したみたいだった。

勇気を持って、純粋な意見を持って戦いに挑む。・・・もう、1人でなんでもできる。


そして・・・みんなが、その証拠に、次々と進化をとげる。
・・・まぁ、ヒカリは特別らしいので、例外として・・・

自分だけ置いていかれたような・・・孤独感に追われた。

それから逃げるためにと・・・今、1人でここにいる。


「いるだけ邪魔なんだ・・・オレ、1人でいたほうがいいんだよな」
マコトはどんどん孤独感に溺れていく。

何も出来ない、ただ過保護なだけの自分は・・・いるだけ邪魔だ。
いないほうがいい。・・・きっとみんな・・・そう思っている。

勝手に考えを決め付け・・・孤独に入るマコト。


「・・・ねぇ坊や。・・・お困りのようね」
どこからか・・・知らない声がする。
「誰だ?!」
マコトは周りを見回す。
「そんなに警戒しないでよ。・・・あたしはミルフェア」
嫌な感じの微笑で言う。
「お前・・・ハチシモベか?」
マコトが聞いた。
「そうよ?最後のシモベ」
ミルフェアが言う。
「まぁまぁ。落ち着いてよ坊や。いくらなんでも、妖精と離れて、仲間から孤立したあなたを倒そうなんて思ってないわよ。・・・ねぇ。坊やは、進化しない妖精に、頭をかかえているでしょう?」
「・・・!」
図星をつかれて、マコトは言葉を返せない。
「そして、どうしたらいいか、分からないんでしょ?」
ミルフェアの言葉に・・・何もいえないマコト。

「ねぇ。教えてあげようか?坊やが、どうすればいいのか」
ミルフェアが、笑いながら言う。
「・・・敵の手を・・・かりる気はねぇよ」
マコトは視線をそらす。
「つれないわね。今回は、デビフェア様に内緒で、味方になってやろうって言ってんの。最近仕事とか、かったるいしね」
ミルフェアの性格は・・・よく見たらハナミそのもの?
「・・・」
マコトは黙り込む。

「いい?坊やのココロの証は研究済みよ。・・・友情。坊やの心の証はね、友情よ」
ミルフェアの言葉に、顔を上げるマコト。
「つまり、友情の大切さを知ればいいわけ。・・・挑むのよ。・・・坊やの仲間に、勝負をね・・・」
ミルフェアがにやにやして言う。
「できるかよ!」
マコトは反対した。
「大丈夫よ。坊やの友情の証が光ったところでやめればいいんだから。ね?ちょっと仲間に協力してもらうだけじゃない。友情の証を光らせるのを・・・」
ミルフェアの言葉に・・・マコトの考えがゆらめく。
「裏切った坊やの妖精に見せ付けるのよ。仕返ししてやるの。あたしが協力するわ。ね?悪い話じゃないわよ。今回の件については、坊やは悪くないと思っているわ。だから協力するのよ。・・・あたしがいれば、坊やがやられることはないわよ。証が光ったら、あたしがスキを見て逃げればいいの。そうすれば、あたしにとっても悪い話じゃないわ。ストレス発散程度に考えればいいんだもの」
ミルフェアの、うまい言葉。

「さぁ、どうする?坊や」
ミルフェアは、自分の手を、マコトの頬に当てる。


・・・相手は、悪いことをしている敵。
でも、言葉を聴く限り・・・悪い気はしない。
何より、この孤独感から抜け出せる・・・。

少し・・・少しみんなに協力してもらうだけ・・・

「・・・」
マコトは、首を縦に振った。
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何事もなく50話突破記念
2007-01-08 Mon 13:00
・・・今まで最悪のバカっぷりを見せてきた、小説という単語を怪我したとも言える小説、フェアファンだが・・・


なんと!そんなこんなで連載50回を突破!!

まさかまさかの展開に、作者も驚くばかり。
フェアファンがこんなに長く続くと予想もせず、気がつけば・・・という感じだった。

しかも1番驚きなのが、苦情メールが1通もこなかったことである!

平和に50話を書き上げたものの、明日からまた学校が始まる・・・。


・・・まぁ、50話が終わりってわけでもないので、ある意味、これから先が、フェアファンの読みどころとも言えるのヵなぁ???


訪問者の1人1人のみなさまに、本当に感謝する限りですぅ。
そんでもって、この、クソバカボケ小説にケチつけないでいてくれるみなさまには、本当に頭を下げるばかりです。


・・・そうそう、昨日1通のメールもらったんですが、

『キャラの名前の由来は?というか、なんで人物名カタカナなんすか?』

・・・はい。適当です。人物名がカタカナか・・・
そうそう。はじめはちゃんと漢字の予定だったんだよ。

リョウタ・・・亮太
カエデ・・・楓
マコト・・・誠
シュウ・・・愁
ヒカリ・・・日香離
アキト・・・明人
ハナミ・・・花実
ユウ・・・侑
アミ・・・亜美

ここまで決めたのはいいんですよ。でも作者はバカなので、「さて、プロット考えたし、パソコンに打つか~」となったとき、「なんだこの漢字?!誰だよ?!」となり、人物名の読み仮名忘れちゃったんですよ!(特に愁とか明人が・・・)あ、今は思い出したから、こうして漢字に変換できてますよ。

なんで、いっそのことカタカナにしよう!という展開になり、あてずっぽで人物名に読みがなつけたらあってたって記憶が・・・そんでもって今現在にいたるわけですよ。


・・・だんだん連載50回から話がずれてる・・・


ってなわけで、キャラ名についての秘話はわんさかあるんですよ。はい。

カタカナより漢字のほうがよかったんじゃボケ!!わしら日本人じゃ!!というかた、おおめにみてやってください。


と、いうわけで、最終回が何話になるかのめども立っておりませんが、見捨てないでみてやってください・・・。
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♯50 属性
2007-01-07 Sun 22:44
「よく考えたら・・・今まで属性なんて意識してなかった・・・」
アキトが後悔するように言う。
「あぁ・・・ただなんとなく勝ったって感じだった」
マコトが後に続ける。
「これって、マンガとかでお約束の、最大のピンチってヤツなんじゃ・・・」
リョウタが言う。
「・・・そう・・・みたいね」
カエデが答えた。

「・・・これで終わりか」
プラフェアが低い声で言った。
「そんな・・・ここで諦めるしかないの・・・?」
ハナミは手で顔を隠す。
「諦める・・・か」
アミは満足いかず・・・手を握る・・・その手は震えている。
「アミ、私は無属性。・・・私が行こう」
フェスが言った。
「でも・・・1人じゃ相手にすらなんないよ」
ユウが言った。
「そうよね・・・今まで、みんなで戦ってきたから勝てたのよね・・・」
カエデが言う。
「でも、弱点つかれたんじゃ、何人いたって・・・」
マコトの言葉に・・・みんなが黙り込む。
「いやよ!!諦めるなんて・・・いやよっ!!」
ハナミが叫んだ。
「おちつけハナミ。なんとかするから・・・っ」
リョウタはそこまで言って・・・唇をかんだ。
「なんとかできれば・・・とっくになんとかしてるさ」
アキトが弱音を吐いた。

「そろそろ・・・トドメでいいかな?」
プラフェアが聞いた。
「いいわけねぇだろぉ!!諦めない・・・けど・・・」
リョウタは声のトーンを落とす。
「戦いでは、属性を利用しないと生きていけない。・・・それを利用せずに勝とうなんという考えは・・・通用しないのだよ」
プラフェアが低い声で言う。
「・・・でもさ、相手がさ、攻撃してきたとき・・・」
ユウが小声で喋りだす。
「誰かがおとりになるでしょ?・・・そしたら相手はそのおとりの弱点を出すじゃんか。そしたら、その弱点の属性に強いのとかわればいいんじゃない?」
「でも・・・相手の攻撃の威力はすごかったじゃないか。・・・たとえ強くても、防御力があがるわけじゃないだろ?あくまで、あたえるダメージ・・・すなわち攻撃力があがるだけじゃんか」
アキトが否定する。

「・・・」
シュウは何かが頭にあるらしい。
「でもさ。誰かと交代ってのはいい手じゃね?」
リョウタが言う。

誰かと・・・交代。

「なぁ、なんかいい案ないか?」
リョウタがシュウに聞く。
「・・・イチかバチかなら・・・ある」
「マジ?!」
シュウの言葉に・・・みんなが叫ぶ。
「どんな方法?」
ハナミが顔を上げる。
「・・・誰かと交代ってのは変えないけど・・・」
シュウは話し始めた。

「・・・いっちゃう?!なんか・・・うまくいくかも!」
リョウタが言った。
「そうだな・・・何もしないよりは・・・」
マコトも賛成。
「えぇ。なんか・・・うまくいきそうな予感がした!」
ハナミが微笑みを見せる。

「やいやい!おれたち・・・まだ諦めないぜ!」
リョウタがプラフェアに言う。
「フン。無駄なことを・・・まぁ、せいぜい足掻くが良い。・・・見せてもらおう。例の子供たちの、最後の足掻きを・・・フフフ」
プラフェアが笑いながら言った。

「・・・いくよ!・・・フェム!」
ユウが言うと・・・フェムが飛んで行った。
「何度も同じコトを・・・日だ!」
プラフェアは日で攻撃。
「今だ!フェア!」
リョウタが言うと・・・フェアが出てきた!・・・攻撃は効かなかった!
「な・・・くそ・・・日には水!」
プラフェアは驚くものの・・・攻撃を続ける。
「フェネ!」
・・・次はフェネ。・・・これまた攻撃が無効化された!
「な・・・なぜだ・・・アイツは進化してないのに・・・」
プラフェアは驚くばかり。

「こっちも属性を利用したのさ!・・・同じ属性には、攻撃が無効化されるってのを、思い出したんだよ!無効化だから・・・進化してなくても使える!」
リョウタが叫んだ。
「んな・・・」
プラフェアは戸惑う。
「今のうちに・・・総攻撃だ!!」
アキトがチャンスを見計らう。
「おっしゃぁ!!」
みんながプラフェアに向かっていく。

「そ・・・んな・・・・・・例の子供たち、次からは・・・こうは・・・」

プラフェアは・・・光に消えていった・・・。


「・・・やった・・・な」
リョウタが言う。
「うん!」
ユウが微笑む。
「それにしても、よく覚えてたな。属性の無効化のこと・・・」
アキトが感心して言う。
「・・・たまたまだよ」
シュウがそっけなく言った。

「・・・・・で、詳しく聞けなかったんだけど、お前、誰だ?」
リョウタがケンを見て言う。
「あ、僕はケンです。きたくもない世界にきた子供ってのは僕です。例の子供ってなんだか分かりませんが、僕に妖精はいません」
ケンが答えた。
「そっか。・・・どうする?一緒にいたほうがいいかな?」
アキトが聞く。
「いいんじゃない?一緒にいて」
カエデが言う。
「じゃぁ、新たなるメンバーの誕生だな!」
リョウタが言った。

「・・・あと3つで・・・証がうまるわ」
ハナミがネックレスを見て言う。
「おいおい、数え間違いだろ?」
アキトが言う。
「なんでよ!ちゃんと3つじゃない!光ってないの!」
「あと、マコトとヒカリだけじゃんか。残ってるのは2個のはず」
「3つ残ってるの!!!!」
2人の言い合い。
「アキトの言うとおり。でも・・・ハナミの言うこともあってる。光ってないのは、たしかに、あと3つ」
リョウタが割ってはいる。
「じゃぁ、あと1個は誰のなの?」
アミが聞く。
「ケン?」
アキトが言う。
「例の子供じゃないから・・・違いますわ」
フェロが言った。
「・・・全く、謎が多いな~!!」
リョウタは叫んだ。

「ところで、思ったんですが・・・」
ケンが言う。

ここまできたら・・・進化できないのって危なくないですか?

「・・・」
みんなが一瞬黙る。
「・・・あ、気を落とさないでください。ほら、最後のボスに、さっきの戦法が通じるとも限らないじゃないですか。そういうとき、やっぱり進化できなきゃ・・・ってだけですよ」
ケンが言葉を付け加える。
「たしかに。それも言えてる」
アキトが納得する。

「ヒカリさん。気を落とさないでください。大丈夫ですよ」
フェネが声を掛ける。
「うん・・・ありがとう」
ヒカリが答えた。

「もう夜ね・・・」
カエデが言った。
「寝ようぜ寝ようぜ!」
リョウタはとっとと寝てしまった。
「お休み~」
みんなが眠りについた。


・・・深夜


『進化できないのって危なくないですか?』

・・・ケンの言葉が突き刺さる。
「はぁ・・・なんでこう、うまくいかないんだよ・・・」
マコトはため息をつく。
・・・たしかにケンの言うことは最もだったし、自分が進化できてないのも事実。

でも、今までの旅のことなんか、何も知らないケンに指図されたようで・・・ムカついた。

自分は今、進化できない属性とみなされている。・・・それもまたムカつく。

「こんなんで・・・大丈夫なのかよ・・・」
マコトは顔をうずめた。


月の光が・・・静かに地上を照らした。
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♯49 壁
2007-01-06 Sat 23:13
「ユウ!みんなを起こして!」
「でも・・・そうしたら・・・」
フェムの言うことを・・・素直に受けられないユウ。
・・・もしここで自分が動いたら、フェムは・・・
(どうしよう・・・どっちをとってもフェムが危ないよ・・・こんなとき・・・もう1人いたらなぁ)
ユウの頭はぐちゃぐちゃだ。
「さて。そろそろトドメを・・・」
(考える時間もないよ・・・どうしよう!・・・作者さん、今すぐにでも僕を助ける道具出して!!)
※ユウ君、作者はどら●もんではありません。
「何を考えている?・・・ムダなんだよ・・・」
プラフェアは自信と闇に満ちた声でいた。


やっとついた~~~!!!!!!


「誰だ誰だ?!」
プラフェアが驚いたように言った。
「やっとついたね~全く森の中で鳥に襲われちゃってさ~」
「あれはお前がむやみやたらに木を切りまくったからだろ」
「本当、どうなるかと思いました・・・ヒカリさん、大丈夫でした?」
「うん。ありがとう」
シュウたちが帰ってきた!
「なに?!あのとき・・・倒しておくんだったな!全く部下はなにしてんだ!・・・お前ら覚悟し・・・」
「も~。シュウ、葉っぱとってよ」
「自分で取れ」
「ケチ!」
「人の話聞け~~~~!!!!!!!幼稚園で習ってこなかったのかよ~~~!!!」
※プラフェアさん、妖精に幼稚園はありません。シュウ君は幼稚園行ってません。
「んなの知るか~~!!!」
※プラフェアさん、話が続かないのでやめよう。

「みんな!」
ユウは笑顔を見せる。
(やっぱり作者さん、助け舟を出してくれたんだ!今日は機嫌がいいのかな!)
※ユウ君、あらかじめこういう設定にしてあったんだよ。機嫌の問題じゃないからね?
「お願い!みんなを起こしてきて!」
フェムが言った。
「僕たちは残ろうよ」
フェナが言った。
「・・・あぁ」
シュウは一言だけ返した。
「・・・ていうか、なんでお前がいる?!」
プラフェアがケンを見ていった。
「助けてもらいました」
ケンが言う。
「全く、役に立たない部下め・・・まぁよい。倍返しにしてやろう」
プラフェアは高らかに笑った。
「今のうちだよ」
フェナがヒカリとケンに小声で言う。
「はい」
ケンが言うと・・・2人はみんなを起こしに行った。

「・・・さて、城に向かう途中、見逃してやったのが間違いだったかな」
プラフェアが言った。
「フェムが・・・結界の中に・・・」
ユウが小声で言う。
「壊せないのか?」
「うぅん・・・分かんないな」
シュウの質問に、応答するフェナ。
「みんなが来るまで、僕がなんとかするよ」
フェナが言った。
「ケンを閉じ込めてたのって結界だろ?・・・相手は結界を操れるみたいだ」
シュウが言った。
「思う以上にとんでもない相手みたいだよ」
ユウが言う。
「7人目だしね」
フェナが後に付け足す。

「なにをごちゃごちゃ話している!!こないなら攻撃するまでだ!!」
プラフェアが・・・氷の塊を投げてきた!!
「危ない!」
ユウが叫んだ。
「ほらよ!」
突然、火の玉が氷に直撃!!
「やっと起きたよ。ね、リョウタ」
「あぁ!」
リョウタが現れた!
「バカカエデがくると、また怒られるから・・・今のうちに、久しぶりに、進化して暴れようぜぇい!!」
リョウタの気分は上々みたいだ。
「いくよ!」
フェアも気合十分。

「・・・うっひょ~!やっぱ進化後の姿はかっこいいって!!」
リョウタは興奮気味。
「あ、シュウ、おめっとさんじゃん。無事に進化じゃん」
リョウタはいまさら気付いたのか・・・
「よぉし!フェムを助けよう!」
フェアが言った。
「2匹になったからって・・・いい気になるな!!」
プラフェアは怒り気味。
「・・・本気だ!!!・・・地面の結界!」

・・・グラグラグラ

「地震?!」
地面が揺れ始めた!
「リョウタ!」
後ろから声がする。
「ゲッ、カエデ!!」
「あんたのせいでしょ?!この地震!また建物の中で進化なんかして!!」
「違う違う!オレのせいじゃねぇ!!」
リョウタは必死の否定。
「あんたの言うことなんか信用できないわよ・・・って敵?!」
カエデは目を丸くする。
「ほらほら!あの敵がやったんだよ!!」
リョウタは必死の抵抗。

「おぉい!!」
「みんな!」
ユウが後ろを振りむく。
「これでみんなだな?」
リョウタが言う。
「あぁ」
アキトが答えた。
「・・・全員集まったところで勝てると思うな!!」
プラフェアが声を張り上げた。
「いくぜぇい!」
「おー!」
「進化できない!!」
アキトとカエデが叫ぶ。
「そっか・・・お前ら水の生き物だっけ」
リョウタが苦笑い。
「いくわよ!!」
ハナミが言う。
「・・・お願い」
アミが言った。
「・・・言われなくてもいくよ」
フェナが言う。
「僕も」
フェアも続けた。

「それいけぇぃ!!」
リョウタはプラフェアを指差す。
「フン」
プラフェアは鼻で笑う。
「おらぁあああ!!!」
フェアは、フェムに向かって・・・攻撃した!
「結界がとれたよ!」
フェムは喜ぶ。
「フェム!お願い!」
ユウがフェアッチを握った。

「ふんっ、たとえ5体でこようと・・・勝てるわけがないだろう!!」
プラフェアは攻撃用意をはじめた。
「いっけぇええ!!」
リョウタが叫んだ。
「まずは日か・・・水の結界!」
「うわ!!」
「フェア!」
フェアは倒された。
「次はあたしよ!」
ハナミが言った。
「火だな・・・金!」
「え?!」
なんと、さっきとは別の結界を出してきた!
「そんな・・・」
ハナミは座り込む。
「相手は・・・弱点の結界をだしてくるってのか」
マコトは舌をかむ。

「ダメじゃん!」
ユウが叫ぶ。
「ハハハ!いくら何対できたってムダってことだ!!」
プラフェアが高らかに言った。

そんな・・・こんなんじゃ勝てない・・・。


敵が・・・確実に強くなる。

大きな壁が・・・子どもたちを襲った。
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♯48 嫉妬
2007-01-05 Fri 23:38
「ここ?!」
バンッ!
「違う・・・」
「じゃぁ、ここ?!」
バンッ!
「いねぇじゃねぇか」
「ここだぁ!」
バンッ!
「間違えすぎだろ」

「もうやだ・・・」
フェナはさっきからしょげている。・・・なかなかヒカリのいる部屋を当てられないからだ。
「何しょげてんだよ。大丈夫か?」
シュウはフェナに声をかける。
「なんとか生きてる・・・神様ありがとう・・・」
「バカだろお前」
フェナの言葉もむなしく・・・あっさり言い返すシュウ。
「そうだ!休んでる暇はない!ヒカリィ!!」
フェナは立ち上がる。
(お前が、もうやだとかいったくせに・・・)
シュウはため息をついた。


・・・そのころ

「ハハハハハ!みたか!う●ちバズーカ!」
プラフェアの部下は得意げ。
「読者の前で汚い言葉発っさないで!」
ケンはちょっと怒り気味?
「いいのいいの!どーせ責任は作者にあるんだし。あんたらだって、日ごろの恨みは多いでしょ?」
「・・・それはいえてる」
部下とケンの分かち合い??
「何で今分かち合う必要あるんですか?」
ヒカリが間に入る。
「おっとそうだった!おとなしく結界に入ってもらうよ」
部下はにやにやして言う。
「もう・・・だめか・・・」
ケンが頭を抱える。


ここだぁああああ!!

バンッ!とドアが開く。

「・・・何者だ?!」
部下が叫ぶ。
「あ、どーも。フェナっす。どーぞよろしく。特技は一人芝居でっす」
「おい、なんで社交辞令にあいさつなんかしてんだよ」
・・・シュウとフェナがついに登場!
「・・・大丈夫か?」
シュウがヒカリに言った。
「・・・」
ヒカリは首を縦に振る。
「誰だそいつ」
シュウがケンを見て言った。
「あ、僕ケンです。結界に閉じ込められてて・・・」
「お前が例のさらわれた子供か」
ケンの言葉を少し聞くと・・・シュウは言葉を返した。
「・・・はい」
ケンは一言だけ言った。
「・・・あ~も~!早くしようよ。詳しい話はあとあと!!2人も乗ろうよ。大丈夫だって。そんなに僕はきったなくないって!」
フェナは慌てている様子。
「ほら」
シュウは2人に手を差し出す。
「・・・ありがとう」
ヒカリとケンは・・・フェナに乗った。

「・・・なんなわけ?!さっきから正義のヒーロー誕生みたいに!オレのこと忘れてない?!」
部下はかんかんに怒っている。
「強行突破しちゃお→!」
フェナは一気に床をけった。
「なめるな~~!!!!」
部下はおもいっきり体当たり!
「ほらよっと」
フェナは部下をつぶした!
「じゃぁね~!ヾ@(o・ェ・o)@ヾ@(o・ェ・o)@ヾ@(o・ェ・o)@バイバイ♪」
「踏みやがったな!しかも顔文字使うな~~!!!小説に顔文字使うってどういう神経じゃボケ!!」
「作者に言ってね~(@゚ー゚@)ノ∃ □ =ノ 勹♪」
「覚えとけよ~~!!2回も顔文字使いやがって!!そのうち読者から苦情のメールくるからな!絶対!小説という単語を汚すなってメールが必ず届くからな!!」
「誰に言ってんの?」
「作者とお前じゃ!!覚えとけ!この恨みは必ずはらす!!」
部下とフェナの激しい、そしてバカな言い合いにより・・・3人は脱走に成功した。


「いや~、外の空気はいいね~」
フェナはルンルンだ。
「・・・なんでこっちの世界に?」
フェナを無視し・・・ケンに聞くシュウ。
「それが・・・」
ケンは過去を話し始める。


・・・人間界

「・・・あとは、このプログラムを・・・」
ケンはパソコンの操作をしている。

ポチッ。

「・・・?」
パソコンが機能しない。
「おかしいな。・・・画面が!!」
画面に映ったのは・・・妖精の世界。
「なんだこれ?!・・・バグかっ?!うわぁあああああああ!!!!」
ケンは、その画面に吸い込まれた。


「・・・ここ・・・同じだ!あの画面に映った世界と・・・」
ケンはあたりを見回す。
「なんだお前!例の子供だな?!」
突然、プラフェアの部下に声をかけられる。
「待て。妖精がいない。例の子供ではない」
プラフェアが言う。
「例の・・・子供?」
ケンは不思議がる。
「・・・でも・・・子供たちをおびきよせる材料になるんじゃないですか?」
「確かにな・・・とらえておけ!!」
プラフェアが命令する。
「うわっ?!何するんだ!!」
「おとなしくしろ!!」
ケンのことを・・・強くける部下。
「何なんだ?!ここはどこなんだ?!例の子供って誰だ?!」
ケンはむなしく結界に入れられた。

「・・・・・・発見です!例の子供です!」
そんな中、部下がリョウタたちを発見。・・・モニターに映る。
(あれが・・・例の子供)
「洗脳マシンの準備は万全か?」
「はい」
「そうか・・・偵察に行く。お前もこい」
プラフェアは、部下に命令・・・どこかに行った。
(洗脳マシン・・・)
ケンはあることを思いつく。
(あの子達に・・・僕の存在を知らせよう。もしかしたら、助けてくれるかも・・・)
ケンは洗脳マシンを手にする。

「まずは、あの先頭の男の子。・・・えい!」
ブー!
「あららダメ?・・・次はメガネかけた子ね」
ブー!
「・・・次はクローバー帽子の女の子・・・」
ブー!
「・・・これ、特定の人にしか使えないのか・・・」
ケンは肩を落とす。
ブー!
「だめ?!」
ブー!ブー!・・・

「あと1人か・・・えい!」
ピッ
(さっきとは違う音だ・・・とりあえず、喋ってみよう)
「・・・僕の存在を、みんなに知らせて!」
ケンは洗脳する。

『ヒカリ?』
画面の子供たちが・・・ヒカリのほうを見る。
(洗脳できてる・・・これで助けてもらえるんじゃ・・・)
「帰ってきたぞ!!」
部下が来た!
(ヤバイ!)
ケンは慌てて洗脳をやめた・・・。


「・・・で、今現在こうしてます」
ケンは話を終えた。
「そのパソコン、変な空になったときにやったの?」
フェナが聞く。
「はい。特に影響はないとおもってたので・・・」
「ゆがみだね」
フェナがすかさず言った。
「本当にすいませんでした・・・あなたには、ご迷惑かけて」
ケンがヒカリに謝る。
「いいの。あなたが助かってよかったし」
「すいません。優しいんですね」
・・・2人は話を続ける。
「そのプログラム難しくて・・・」
「大変なのね。・・・どんなプログラムなの?」
「はい。KEY同士を連動させる研究の最中で、その・・・」

・・・2人は楽しそうに話す。
今までメンバーに見せてこなかった・・・ヒカリの笑顔。
まっすぐケンの目を見て・・・にこにこしながら話を聞く。

・・・自分のときはどうだ?

遠くを見て、笑いのない、真剣な声。・・・どっちかというと無愛想な対応。・・・まぁこれは自分も言えないが・・・

話を聞いてもらったとき、自然と力が抜けた。

それで、ヒカリはケンのもとへ洗脳された。・・・自分が気づかなかったせいで。

謝りたい。・・・お礼を言いたい・・・でも・・・


「・・・シュウ?」
フェナが小声でささやく。

・・・そっか。ケンってヤツと一緒にいるほうが楽しいのか。・・・そうだよな。オレなんか、迷惑ばっかかけてるもんな。
なんだこれ、バカかよオレ。・・・たった1回助言もらっただけで・・・こんなにアイツを気にする自分がバカみたいだろ。

しかも、自分と他人へのアイツの態度を比較する自分がバカバカしい。・・・それでまともに礼すら言えてない。

なんだこれ・・・なんだよ・・・

「・・・シュウってば。道わかんない!!!」
フェナが大声で言った。
「え・・・あ、すまない」
シュウは我に返る。
「考え事?」
フェナが聞く。
「・・・なんでもねぇよ」
シュウが言い返した。


・・・気づいてる人が多いだろう

シュウは、自分で気づかずに嫉妬を抱いていた。


それが分からないから・・・よけいにつらかった。

冷たい風が・・・吹き荒れた。
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♯47 感情
2007-01-04 Thu 21:54
「・・・ここ・・・」
ヒカリは正気に戻る・・・まわりには、たくさんのコンピュータープログラム。
「・・・すいません」
・・・どこからか聞こえる声。
「誰?」
ヒカリは冷静に聞く。

「ごめんなさい。・・・あなたを洗脳させてもらいました」
「あなた・・・」
どこかで聞いた声。
「はい。これで3度目の洗脳です。毎回ごめんなさい。・・・僕の名前はケンです。・・・お願いします。ここから出してください。・・・今はハチシモベの7人目、プラフェアがいません。今こそ抜け出すチャンスです。そこのパソコンを操作してくれませんか??」
ケンが頼んでくる。
「それはいいけど・・・」
ヒカリはコンピューターを操作し始めた。


「シュウ!」
フェナがシュウの服をひっぱる。
「いつものシュウらしくないよ!なんでそんなに焦ってるの?!」
フェナのその声で・・・シュウは止まった。
「・・・」
「どうしたの?なんでそんなに焦ってるの?」
フェナが聞いた。
「・・・出井花と・・・一緒にいたんだよ。そんとき・・・アイツの異変に気づいてやれればよかったんだ・・・」
シュウは座り込んだ。
「・・・」
フェナは黙り込んだ。

また・・・そうやって自分を責めるんだね・・・

「・・・で、どこに行こうとしてたの?」
フェナは気を取り直す。
「あの建物だよ。洗脳されたなら、あそこに行った可能性が高い」
「・・・ユウ、大丈夫かな?留守番??できてるかな」
フェナはうずうずしている。
「・・・オレが、焦りすぎたから・・・自分勝手だよな、すまない。お前にも迷惑掛けて」
シュウはさっきから自分を責めてばかり。
「すまない、ごめん」

何で?・・・さっきから誤ってばかり。
何か起こったらすぐ自分のせい。・・・本当はこうだったとか、感情ださずに、すぐ自分が悪かった、ごめんなさい・・・
そっか、シュウはへりくつの1つたらせないんだ。

「・・・ねぇ、自分勝手じゃないよ。それ」
フェナが言った。
「だって・・・どうしようとシュウの勝手。今、どうしたらいいかなんて、決めるのは自分。いいじゃん。このままで」
フェナは続けた。
「・・・いったじゃない。僕はシュウについていく。シュウのためなら、なんでもする」
シュウが顔を上げる。

「・・・」
シュウは黙って・・・隣にいるフェナの手を握った。
その手は・・・震えを放っていた。・・・フェナにも伝わった。

・・その震えの中に・・・何があるの?
悲しみ?罪悪感?それとも・・・安心して力がぬけてるとか?
まだまだわかんないや。ごめんね。
でも、こうして、手を握ってくれたのって・・・何気に頼りにされてるってこと??
いや、また自己満足にひたるのはやめとこう。うん。
シュウの隣に、ずっとずっと・・・いるからね。

「・・・どうする?いく?帰る?」
フェナが聞いた。
「とりあえず・・・いってみるよ」
シュウはそっと・・・フェナの手を離した。
「・・・」

実は、もうちょっとぎゅっ、てしててほしかった・・・なんてのが本音かも。
だって、シュウが、やっとみんなみたいな子供に見えたんだもん。
それは高望みか・・・ってか、ある意味、1番性格合わないの僕らかも・・・
まぁ、これは、今回は言わないでおこっ


・・・

「最後に、そこでPet Scm Sys Rqを押して・・・」

ポチッ!

「・・・ありがとう!これで・・・結界がとれたよ・・・本当にありがとう」
ケンはお礼の繰り返し。
「うぅん」
ヒカリは首を横に振る。
「・・・そうだ、あなたの仲間を・・・プラフェアが狙っています!早くいきましょう!」
ケンが思い出すように言った。
「そこまでだ!!」
何者かが入ってきた!
「お前は・・・プラフェアの部下だな?!」
ケンが言う。
「また洗脳して!さぁ!おとなしく結界に入れ!」
「やだよ!」
ケンが言い返す。
「なら・・・攻撃するまで!!」
部下は攻撃準備。
「どうしたら・・・」
ヒカリは迷っている様子。
「それ!」
部下は・・・なんと、う●ちを投げてきた!
「なんだそれ~~!!!」
ケンとヒカリは逃げまくる!


・・・そのころ

「フェム!」
「うん!」
「ちっ、・・・1人残っていたか・・・まぁよい。1:1で、我がプラフェアに勝てるわけない」
ユウとプラフェアの1:1?!
「ユウ!なんとかして・・・みんなを起こしてきて!僕は戦うよ!」
「分かった!」
ユウは走り出す。
「そうはさせるか!」
・・・1面に・・・霧が張られる。
「なんにも・・・見えないよ」
ユウが困ったように言った。
「うわっ!」
「フェム?!」
フェムの声がする!

・・・霧が晴れた!

「フェム!」
ユウがフェムを探す。
「ハハハ・・・」
プラフェアの笑い。
「・・・なにこれ・・・水の結界につかまったよ・・・!」
フェムはもとの姿に戻ってしまった!」
「そこの子供!それ以上動いたら・・・コイツの命はないぞ!」
「汚いよ!!」
ユウが反論。
「汚い?・・・快楽を信じるものが悪いのだ!!簡単に快楽を信じる、お前等がな!!」
「くっ・・・」
プラフェアの気迫に、押されるユウ。
「ハハハ・・・これで終わりか・・・!」
プラフェアの高らかな笑いが響いた。


・・・一方

「・・・この建物に・・・ヒカリ、いるのかな?」
フェナが言った。
「・・・」
シュウは黙り込む。
「今・・・どう思ってる?」
フェナが聞いてきた。
「・・・なんとなく・・・こん中に本当にいるのか・・・とか」
シュウが言った。
「やっと、素直な感情でたじゃない」
フェナが笑った。・・・フェアッチが光った。

白色に・・・青色のライン。
キラキラする・・・金色の目。
形は、人間を何回りか大きくしたって感じだろうか。手と足の区別が付く。
顔はなんとなく、少しかっこよくなった程度の狼って感じ。
そして・・・緑色の羽。

「・・・微妙?」
フェナが聞いた。
「自分でも微妙だと思う・・・」
フェナはトホホ・・・って感じ。
「・・・別に、そんなことないんじゃねぇの」
シュウはそっぽを向いて言った。
「うれしいよぉおお!!・・・じゃぁ、背中にのって、Ready Go!」
フェナが言った。

・・・シュウの足が・・・地面を大きく蹴り上げる。


感情をもって。それを人にあらわして。


2人は、風を受けて・・・前へ進んだ。
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ヵなりショートな番外編
2007-01-04 Thu 15:02
作者「メリ-クリスマァス!」
皆「おそっ?!」
作者「さてと、気が向いたので、番外編かくよ~」
皆(相変わらずの勝手さ・・・)
作者「それじゃ、どーぞ!」


もしもみんなでクリスマスパーティー系のものやったら


今日は、かなり遅れたクリスマスパーティーです。

会場は、シュウとアミの寮をのっとって行います。
もちろん、普通に終わるはずありません。

「ぜぇえええったいにチョコ!」
「バニラよバニラ!!」
さっきから言い合っているのは・・・リョウタとハナミです。
クリスマスケーキの味について、もめてるみたいですよ。
「チョコなんて、あまったるいの食べてられないわ!!絶対にバニラよ!」
「チョコのほうが味が濃くってうまいんじゃんか!普通のクリームって重いんだよ、胃にくる!」
言い合いは終わりそうにありません。
「まぁまぁ、僕が手作りチョコ作ってあげるから、ここは年下にゆずろ!ね!」
アキトが乱入してきました。
「・・・ふん!」
リョウタはふてくされてしまいました。


「寒いね」
「あぁ」
ユウとマコトは買出しです。ジャンケンに負けました。
「ぇっと、これで全部だよね」
ユウがメモの確認。

ピロピロピロピロ・・・

フェアッチがなってます。
「はい?」
マコトが出ました。
「あ、マコト?」
アキトからです。
「ケーキはね、バニラクリームのよろしく!」
「はいはい」
「それと、板チョコよろしく!」
「なんでだ?」
「リョウタにチョコ作るって約束しちゃったんだ」
「はいはい」
マコトはそっけなくきりました。
「・・・また・・・いくの?」
ユウが声を出します。
「あぁ・・・覚悟しろよ」
マコトはまゆをひそめます。

・・・スーパー

「さぁさぁさぁ!大セールだよぉお!!」
そう!大セールの真っ最中で、奥様の激しい戦いが繰り広げられているのです!
「もうやだ~!!」
ユウは気迫負けしています。
「お前は荷物もって待ってろ」
マコトはいざ、奥様の群れへ!
「もうやだ・・・作者のバカ・・・」
ユウ君、ぐちってやめてくれるほど、作者は優しくありません。

・・・30分後

「ぜーはーぜーはー」
マコトが帰ってきた!

♪BGM♪
フェアリーファンタジーキャラソン 「兄弟ガッツ!」

ユウ お兄ちゃん!僕、ずっと待ってたよ!

マコト オレもだよ。ずっと、お前を心配してた!

2人 ラララ、これって兄弟ガッツ!2人でいけばなんだって・・・

スペースがないため、省略です。

「やっと・・・終わった・・・」
想像以上に、奥様は強かったようです。
「みんな待ってるよ」
ユウは先を急ぎます。マコトも追いかけます。


・・・会場です。

「お、きたきた!」
アキトが出てきました。
「ほら、板チョコ」
マコトが差し出します。
「さんきゅ♪」
アキトはキッチンへ行きました。

一方、カエデ、アミ、ハナミは、ツリーの飾りつけ。

「こーゆーのって、結構楽しいのよね♪」
ハナミはルンルン。
「後は星だけ・・・誰がつける?」
カエデが相談します。
「カエデはやめとけ。重いから」
リョウタ君、女の子に重いは禁句です。
「・・・だいっきらい!!」
カエデがリョウタを蹴飛ばします。リョウタはうまくかわします。・・・ツリーが!

ドカーン!!

・・・あっけなくツリーは倒れました。
「ほらみろ!お前の力はゴリラ並み」
リョウタはへらへら笑います。
「・・・ごめん」
カエデは誤るばかりでした・・・。また1からやり直しです。


・・・キッチンは、まともなメンバーが残ってるかと思いきや

「悪い、それとって」
シュウがヒカリに頼みます。
「これ?」
ヒカリはそれを渡します。
「ありがと」
シュウは受け取ります。
「フフフ・・・今こそ・・・」
アキトは何やってるんでしょう?
「・・・明らかにチョコの材料じゃないだろ」
シュウが言うのもそのはず、怪しげな薬品せいぞろい。
「うわぁ!!」
アキトのチョコが爆発!!
「皿が焼けた!」
でも、火事になんなくてよかったね。

大騒ぎの準備も終わり、なんとか完了。

「よっしゃぁ!かなり遅いけど・・・」

メリクリ!!

♪BGM♪
フェアリーファンタジーキャラソン 「メリクリ」

リョウタ まともにメリクリしたかった。作者のせいだぞ・・・

カエデ いいじゃない!こうして笑い合えるだけで

マコト&ユウ 遅くてもメリクリ!みんなでメリクリ

ハナミ お祝い事はみんなでしましょ

アミ&アキト そうだよメリクリ!みんなでメリクリ

全員 そうさ!カンパーイ!みんなで・・・

ボッカァアアアアン!!

「・・・」
なんの音?
「チョコできたぁ!」
アキトのチョコ?!・・・でもチョコってこんな音、します?
「しないしない」
みんな否定。
「爆発音で、ツリー倒れたわよ」
ヒカリが言います。
「そんなぁ!?」
みんながっくりです。

「できた!1個だけ!奇跡のチョコ!リョウタ、どーぞ!」
アキトが差し出します。
「いるかよ!爆発したチョコなんて!!」
「そう・・・」
アキトはにんまりして言います。
「なんだよ・・・その微笑・・・」
リョウタは不思議そうです。
「じゃぁ・・・お!」
アキトは目を光らせます。
・・・焼けた皿の処理から、シュウが戻ってきたみたいですよ。

「シュウ!リョウタがいらないって言うんだけど、食べない?」
アキトがにやにや近寄っていきます。
「遠慮しとく」
シュウはそっけなく返します。
「大丈夫!死なないから!」
アキトは意地でも食べさせようとします。
「甘いの苦手」
シュウはまたまたそっけなく返します。

「みんなして・・・みんなして!!」
アキトは泣き寝入りしてしまいました。
「食えねぇよ!んな爆発したチョコ!」
リョウタの言葉に、みんな同感です。
「・・・くすん」
アキトは、すみっこにいってしまいました。
「どうする?・・・アキト、そうとう落ち込んでるわよ」
カエデは心配そうに言います。
「じゃぁ、あのチョコ食えるのか?!」
「それは・・・」
リョウタの言葉に、カエデは何もいえなくなります。
「でも、誰かしら食わないと・・・」
マコトはアキトのほうを見ます。
「リョウタのために作ったんだから、リョウタが食べなさいよ!」
ハナミが言います。
「ムリ!!」
リョウタは拒否。
「じゃぁ、ここは公平に、アキトに決めてもらおう!」
リョウタの案に・・・みんな賛成。

「・・・」
アキトはチョコを握ります。
「・・・」
みんなが、生と死のさまよいの中にいます。
「・・・大丈夫だからね!このチョコはね、すんごくおもしろいの!」
「おもしろいって?」
リョウタが聞きます。
「例えばね・・・」
アキトがシュウの手を握ります。
「食べてみて?」
アキトはにんまりとして言います。
「・・・」
シュウは黙ってそれを食べます。・・・みんなが(可哀相・・・)という視線で見つめます。

・・・シュウの視界は、一瞬くらっ、として、シュウは座り込んでしまいました。
「・・・どんなチョコなんだよ。死なないよな」
マコトが聞きます。
「死なない死なない!ただの食あたり。これはね・・・」
アキトはにんまり。
「シュウ、なにか話したくなってきたでしょ?・・・教えてごらん。例えば・・・」
アキトがささやきます。

まさか、あのチョコ、自白剤入り?!?!

みんなが感づきます。





今現在・・・君の好きな人とか・・・

「え?!」
みんな叫びます。
(シュウには悪いけど・・・なんか興味ある・・・)
みんな内心はそう思っている様子。

「オレの・・・好きなヤツ・・・?」
「そう。君の心の中にいる・・・1番の人・・・」
アキトはささやきまくります。
「オレの好きなヤツは・・・」
シュウが口を開きます。

「・・・・・・・・カ「うわー!やっぱ言わないでー!」かな??」
アキトが大告白をとめた!!
「これでもし、ばらされて、シュウに知られたらぼっこぼこ・・・」
アキトは自分で作ったくせに・・・
「お前自分で食わせたくせに!」
リョウタが言います。

「カだけ聞こえたわ!・・・カって誰・・・?」
ハナミは謎解きムード。

関根カエデとか?それとも、穂高アミのほだかでアミとか・・・
もしかしたら、ヒカリって可能性も・・・
裏をついて寮の誰か?・・・まさか、赤川リョウタでリョウタってことはないだろうし・・・

「寮もカってたくさんいるわよ。カスミ、ユカ、カオリ・・・」
アミが言った。
「やっぱ1文字じゃムリか~」
ハナミは諦めを下す。

「見て!初雪!!」
ユウが窓を開けます。
「本当!ホワイトクリスマス!」
カエデが窓から手をのばします。


ハプニングだらけでも、これがこのチームらしさ。

かなり遅れたクリスマスは、なんだかんだいってHAPPY END?


そうそう。シュウはちゃんと目覚めましたよ。
ハナミに好きな人を問い詰められましたが、答えませんでした。


なんだかんだで大騒ぎなクリスマスだったって。


                         END
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♯46 罪
2007-01-03 Wed 22:52
「ひゃっほぉおい!ちゃんと個室があるのね!」
ハナミはすっかり有頂天。
「鍵もあるんだな・・・」
アキトが満足そうに言う。
「お風呂はいろっかな」
カエデはそういうと・・・部屋に入っていった。
「あたしも~!」
ハナミも個室に入る。
・・・みんな部屋に入っていく中、シュウは大広間に残ったままだった。

「どうしたの?入らないの・・・?」
フェナが聞いた。
「こんな砂漠に、こんな建物あるほうがおかしいだろ」
「きっと空き家だよ!」
「こんな砂漠に誰が城なんか建てたんだ」
フェナの意見を、あっさり否定するシュウ。
「・・・シュウ、目、赤いよ?また夜中まで起きてたんでしょ!!」
フェナが珍しく(??)いいところをつく。
「・・・」
シュウは黙り込んだ。


アミの告白。・・・カエデの思い。
恋愛に鈍いシュウでも分かる、自分に対するひたむきな気持ち。

それより、自分の鈍さが、相手を傷つけた、アミがカエデに敵対心を持ったのは自分のせい。・・・それが1番つらかった。

「・・・部屋いって休んでくるね」
フェナは部屋に入っていく。
「・・・」
シュウは黙って、らせん階段を上った。


「・・・子供達、快楽の後の悲しみは大きい・・・フフフ・・・」
何者かが言う。
「・・・どうする・・・つもりで・・・」
別の何かが言った。
「うるさい!お前に関係ない!お前は人質となればいいのだ!洗脳マシンを使わないで、おとなしくしていれば!!」
大きく声をふるいあげる。

何かが、確実に動いていた。


・・・頂上

城の頂上だけあって・・・一面砂漠世界の、空がキラキラ輝いている。

「・・・どうすればいいんだろーな、オレ」
シュウはハーモニカを取り出した。
「ったく、イキナリ好きだの言われても・・・」
シュウの中で、気持ちの整理がつかなかった。

アミは、今までずっとそばにいた・・・支えとなった人。なのに自分は、アミの心の奥の思いに気づけなかった。
そのせいで、特に何も悪くないカエデに敵対心を持たせてしまい、カエデにもかなり無理させている。

「はぁ・・・」
シュウはさっきからため息ばかり。・・・手に持ったハーモニカが、どんどん熱くなっていく。

「どうしたの、こんなとこで」
後ろから声を掛けてきたのは・・・ヒカリ。
「・・・お前こそどうしたんだよ」
シュウはそっけなく返す。
「料理がでてきたの。個室に。でも、毒入ってたらやだし」
「料理なんかでてきたのか?」
「えぇ。自動で」
絶対に怪しいと感づくが、それを確かとする証拠がなく・・・頂上にきたみたいのヒカリ。
「・・・さっきからため息ばかり。どうしたの?」
ヒカリは遠いほうを見ながら聞いた。
「・・・」

言うべきか。言わないべきか。・・・きっと関根もこんな思いだったに違いない。

「いいのよ、無理しなくて」
ヒカリが後から付け足した。
「・・・」
本当は、他人に弱みを見せたくないのが本音。でも、今回ばかりは、とてつもなく恋愛に鈍い自分だけでは、解決できなさそうだ。
「・・・昨日・・・」
シュウは話すことを決意。

「別に誰も悪いことはしてないと思うけど」
ヒカリは話を聞いた直後に言った。
「でも・・・」
「アミさんは、シュウさんに知られないようにして隠してたんだったら、知るはずないじゃない。カエデさんだって、こうなること覚悟でいったんだじゃないの?」
ヒカリの言葉に、自然と気持ちが軽くなる。
「・・・あ、大丈夫よ。このことは言わないでおくから」
ヒカリは後から付け足すように言う。
「・・・すまない、色々話しに付き合わせて」
「別に。1人で溜め込むと、体に悪いわよ」
シュウもヒカリもそっけない。でもその中に、言い表せない心配とか、色々な気持ちが混じっているのだろう。


「・・・いいか!くれぐれも洗脳マシンは使うなよ!!」
何者かが、勢いよくドアを閉める。
「このままじゃ・・・証の人間達が・・・なんとかしなきゃ。僕も人間で、仲間なんだ」
もう1人の誰かがつぶやく。
「・・・これだ。誰か1人・・・僕のところにきてくれれば・・・」
・・・洗脳マシンを取り出す。
「・・・はぁっ!!」
マシンのスイッチが押された。


「・・・?・・・」
ヒカリの瞳の色が・・・一瞬変わった気がする。
「・・・どうした?」
シュウが聞いた。
「・・・」
ヒカリは黙って、その場を立ち去った。
「どうしたんだ?」
シュウは疑問になりつつも、ヒカリだから・・・、と大きく気に止めなかった。

・・・いつも通りの、ハーモニカ。でも、音がいつもより輝いていたのは気のせいだろうか。
きっと不安がなくなったからだ。・・・それをなくしたのはヒカリ。
シュウの曲が最高潮のサビに達したかと思いきや・・・

「シュウ~~~!!大変なんだ!すぐに来て!!」
フェナが叫んでシュウのところへやってきた!
「どうしたんだ?!」
「みんなが・・・みんなが倒れてるんだ!!」
フェナが言った。
「え?!」
シュウはあわてて階段を駆け下りる。

「見てよ!みんな倒れてるんだ!!」
フェナがあわてる。
「あれ?・・・よかった!まだいた!!」
泣いてすがってきたのは、ユウ。
「僕ね、お兄ちゃんと一緒にいたの!でも、勝手にでてきた料理食べたら、お兄ちゃん、倒れちゃったの!!」
ユウが説明する。
「さっき出井花が言ってた、自動で出てきた料理って、これのことか・・・」
シュウが腕を組んだ。
「フェムは?」
フェナが聞いた。
「トイレ」
ユウは泣き泣き。
「妖精ってトイレすんのか?」
「するよ」
シュウの質問に、フェナが答える。
「・・・とりあえず、大丈夫だ。お前は、大丈夫だから」
シュウはユウの頭をそっとなでる。・・・寮で取得した、泣いてる子供の扱い方を発揮か??
「・・・うん」
ユウは落ち着いたみたい。

「そーいえば、ヒカリの姿が・・・」
フェナが辺りを見回す。
「僕、見てないよ」
ユウが言った。
「・・・まさか・・・」
シュウが何かを感づいた。

あの、目の色が変わったのは・・・何者かのしわざなんじゃ・・・
それで、ヒカリが・・・
もしそうなら、あのとき、意地でもヒカリを止めるべきだった。もしそうなら・・・自分の責任。

「・・・花山、お前、ここでみんなの様子、見てられるか?」
シュウが聞いた。
「・・・うん」
ユウがゆっくりうなずく。
「じゃぁ、任せた。・・・」
シュウはがむしゃらに外へ飛び出した。
「あ、どこいくのさ~!」
フェナが後を追いかける。
「あ、頑張って!」
ユウは場の空気で言葉を発する。
「うん!必ず戻ってくるよマイハニー!」
フェナはかっこつけてみる。
「あ、おいてかれてる!」
ユウがあわてて言う。
「え、あ、まってってば~~!!!」
フェナはかっこつける暇もなかった・・・


「フフフ・・・完璧だ。後は子供達の始末・・・?」
何者かが、下を見つめる。

「シュウ!まってってば!!」
「まてるか!」
さっきからこれの繰り返し。

「なぜ・・・なぜ子供が!城にいるはず・・・まあよい。先に城の中のヤツを始末すればいい話・・・あの料理をまんまと食べ、いまごろぐっすりのはず」
何者かは、ダッシュで城へ向かった。


「どこにいこうとしてるのさ!ねぇ!」
フェナはひたすら追いかける。
「あそこだよ」
「あそこじゃわかんない!!」
さっきから叫びまくりのフェナ。


必ず・・・必ず助ける・・・!


それは自分の罪を補うための方法だった。
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♯45 告白
2007-01-02 Tue 17:48
・・・月の光がそっと照らされた深夜。

「・・・ねぇ」
「・・・なんだよ」
・・・さっきから睨み合っているのは・・・カエデとシュウ。

なんでこんなことになっているのかをさかのぼると、1時間前。

「はぁ~あ、今日は疲れた!寝ましょうよ!」
ハナミがのびをする。
「そうしようよ。疲れちゃったよ」
アキトが賛成する。
「だな・・・暗闇の中、砂漠を動き回るってのも・・・」
「そうよそうよ!!だいたいなんで砂漠にいるのよ?!」
マコトの声に、ハナミが付け足す。
「しょうがねぇだろ。まっすぐ進んだらこうなったんだ!」
リョウタが言った。
「ケンカはやめて、寝ましょうよ」
カエデが言う。
「そうだよ。寝ようよ」
ユウがあくびする。
「そうしよう!お休み~」
リョウタはさっさと寝てしまった。


・・・数十分後

「・・・なんか眠れないな」
カエデがよいしょ、といって起き上がる。

すると、どこからか聞こえる、綺麗な音。

「誰だろ」
カエデがその音のするほうへ向かう。

「・・・シュウ」
カエデがそっと近寄った。
・・・2人きりの空間は、あの夜以来。・・・カエデが告白した以来だった。
「・・・うまいのね。ハーモニカ」
カエデが隣に座る。
「・・・人に言えるほどでもない」
シュウはそっけなく言った。・・・愛想がないとはこのことを言うのだろう。
「・・・ごめんね」
「何が」
突然謝りだしたカエデに、シュウがすぐに言葉を返す。
「ほら・・・だって、シュウが熱出したとき・・・勢いあまってその・・・」

・・・しょうがないじゃない!スキなんだから・・・!

カエデの言葉で、黙り込んでしまったシュウ。・・・それをリョウタに見られたけど・・・リョウタはからかいすらしなかった。

「あ~あれか」
「あれかって・・・」
赤面すらしないシュウに、戸惑うカエデ。
(やっぱあたしって、女に見られてない?!)
カエデの心拍数が上がる。

「あんとき、途中から意識なくして寝ちまったから、それのことか?」
「は?!」
カエデは思わず声を上げる。

あたしの告白のあと黙り込んだのって・・・言葉に迷ってたんじゃなくって・・・

寝てた?!??!!?

※話のあらましがつかめない方は、♯27を読んでね!※

こっちは死ぬ思いで・・・なのに相手が寝てた・・・

カエデは肩を落とす。


でも待って!シュウは頭いいし、話を終わらせるためにそんな嘘ついてるんじゃ・・・

なんなんだ関根のヤツ、勢いあまってって何がだ?・・・オレなんかしたっけな?・・・

そして今現在にいたる。

「ねぇ、それ、本当なの?」
「なに疑ってんだよ、そんなに大事なこと言ったのかよ、お前」
「どこらへんから意識なくしたの?」
「フェナの1人芝居の後、関根が喋りだしてすぐ」

・・・はいはい。よくそんなジャストタイミングで眠れましたね。あたしはそのあと大告白を・・・

「・・・もう、言えないことなのか?」
「言えないっていうか・・・その・・・」
カエデが戸惑う。
「・・・別に、言えないならいいけど・・・んな無理に聞こうとは想わない」
そんなカエデを見たシュウは、言葉を足した。

・・・言うべき?・・・言わないべき・・・?

でも、このままもやっとするよりは・・・はっきり告ってはっきり振られたほうが、すっきりするかもしれない。
だいたい、おかしいのよ。シュウのこと考えるともやもやするのはこのせい。そうよ。あのとき、海から私を引き上げたりなんかするからよ。シュウが。だからちらちら目に入るだけ。

ここで、ここでキッパリしちゃえばいいのよ。

そうカエデは決意した。

「あのね・・・あたしね、シュウが・・・」
カエデは思い切って言葉を発した。

・・・・・・・・・スキ。

カエデはそれだけ言うと・・・そっぽを向いた。

「・・・」
シュウは黙り込む。今度こそ、言葉に迷って黙っているに違いない。
「・・・・・・」
しーん、とした空間。・・・そこに大騒動が起ころうとは・・・

「・・・どういうこと?」
声のするほうを向くと・・・アミの姿。

「アミ・・・」
カエデが言った。
「・・・そんな・・・どういう関係なのよ!!なによ、最近知り合ったばっかのくせに!最近好きになったばっかのくせに!!」
アミが怒鳴り散らす。
「アミ・・・まさか・・・」
カエデが最悪の事態を予想する。

「そうよ!・・・あたしのほうが・・・ずっとずっと好きだった!!」
アミが叫んだ。
「アミ、おちついて、あたしは・・・」
「あたしのほうが、一緒にいた時間も長いんだから!!だけどずっといわないできたわ・・寮のやりくりが大変だもの・・・だから、ずっとそばで手伝うことで、シュウ兄ちゃんの近くにいたかった!!・・・そのためにがんばって手伝いして、寮のこと、いっぱいいっぱい手伝った!なのに・・・最近好きになったばかりのあなたにとられるなんて、認めない!!あたしのほうが、シュウ兄ちゃんのこと分かるもん!ずっと見てきたもの!!」
アミが声がかれるほどに叫んだ。
「いっておくけど、年上だからって引く気はないから!!」
「アミ、待って!」
カエデはそういうものの・・・アミは走り去ってしまった。

「・・・許してやってくれよ、アイツ、昔からそうなんだよ」
シュウがカエデに声をかける。
(アミの方が・・・気持ちが大きい・・・あたしだって、気迫に押しつぶされそうだった・・・)
カエデは不安に飲み込まれる。
人と同じ人を好きになるのが、こんなにつらいということ。・・・しかも、相手の方が、確実に有利。
「ごめんね!あたし、明日、ちゃんとアミに言うから!シュウもごめん・・・あたし、へんなことに巻き込んじゃったみたいで」
「別に・・・お前は悪くないだろ。オレがアイツのこと気づいてやれなかったから、お前に迷惑かけちまって、すまなかった」
「なんでシュウが謝るのよ!あたしは戻るね!」

カエデはそういうと・・・走り去っていった。

「・・・あたし、無理なのかな」
カエデはそうつぶやく。

こんなにもせつなくて・・・悲しい。

カエデはそっと涙を流した。・・・声を出したら、アミに負けそうな気がしたから。
あたしは諦めるべきなのだろうか?

カエデの中に、色々な考えがよぎった。


・・・次の日。

「あっついのよ!砂漠最悪!」
ハナミは文句をたらす。
「ん・・・なんだあれ・・?お城?!?!?!?」
アキトが目を丸くする。
「お、いいねいいね、入ろうぜ!」
リョウタはそういうと・・・入っていってしまった!
「あ、おい、待てよ!」
マコトがリョウタの後を追う。
「入ろ、入ろ~!」
ハナミは有頂天。
「・・・」
カエデは無言だった。


「・・・子供たちです」
「・・・任せたぞ」
「はい。必ず。・・・洗脳マシンは使うなよ!」
「・・・分かりました」

誰かを蹴飛ばすと・・・何者かが出て行った。


子供たち・・・快楽の後は、悲しみがつきものさ。

フフフ・・・ククククク・・・
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ぁけぉめですw
2007-01-01 Mon 00:30
ぁけましてぉめでとぅございます。

きゃんでぃにとって、2006年は、このブログで小説連載という、なんともいえぬ年でした。

2007年は、フェアファンもいよいよ恋愛がフィーバーになり、戦いもクライマックスを迎えます。
できれば、シリーズ第2弾なんかできたらなぁ・・・と思います。

これでもぃちぉぅ中学生なので、更新が・・・ぁゃふゃになるところもぁるヵとぉもぃます((テスト前とヵ・・・

それでも見てくれるかたが、世界中の中に1人でもいる限り、きゃんでぃは書き続けます!!

フェアファンで、きゃんでぃが伝えたいものって、実はものすごくあるんですょ。はい。それが伝わるようにしていきたいです。


・・・なんてヵっこつけてますが、今年もフェアファン読んで~~!というのが本音だったり・・・。

とりあえずょろしくっ☆
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